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全身へ影響を及ぼす「歯周病」

2017年7月31日 12:37

みなさんこんにちは 

医療法人社団つじむら歯科医院 理事長の辻村傑(ツジムラ スグロ)です。

 

1980年代に入り、「歯周病は口の中の"歯周病菌"が原因である」ということ、そして「全身的疾患や環境因子(喫煙、不規則な食生活、過度なストレス、偏った食生活、歯磨きを怠る、夜間の歯ぎしり、日中の食いしばりなど)が大きく関与している」ということが次第に分ってきました。

 「歯垢や歯石がたくさんついている」「口の中がネバネバする」「口臭がある」「歯と歯の間に物が挟まる」「歯ぐきが赤く腫れている」「歯がグラグラする」「歯を磨くと血が出る」「歯がしみる」「硬いものが噛めない」。こうした症状はすべて歯周病のサインです。

歯周病菌は歯の周りの組織だけではなく、心臓病や動脈硬化、肺炎、低体重児出産の原因、糖尿病の悪化など、さまざまな疾病を誘発するということが、最近の研究によって明らかになってきました。

歯周病菌が「歯周ポケット」に侵入しそこから血管の中に入り込んで全身を巡り、さまざまな全身疾患を引き起こす原因となるのです。

 例えば血液が心臓の狭い穴を高流速、高圧差て通過するとその時血液の渦流が生じてしまいます。その渦流によって心内膜や弁膜の内皮面に血小板とフィフリンからなる血栓が形成され、これに血液中に侵入した細菌が付着して菌が増殖し、ついには弁破壊に進展し細菌性心内膜炎となってしまいます。

 歯周病菌が心臓の周りにある血管の壁にとりついて動脈が硬くなる、あるいは狭くなることによって「動脈硬化」が発生します。すると血液の流れが少なくなり、最悪の場合は血管が詰まり破裂してしまう、狭心症や心筋梗塞といった致命的な病気を引き起こすリスクが高まるのです。

 また「糖尿病」と歯周病菌も密接に関係しているということが分かってきました。「歯周病治療を行うと血糖値が改善する」「血糖値が上がると歯周病が悪化する」という相関関係にあるのです。これには歯ぐきの炎症で生じる「サイトカイン」という物質が関与していると考えられています。

 さらには歯周病はお母さんのお腹の中にいる赤ちゃんにまで、大きく影響するということが分ってきました。「サイトカイン」が子宮収縮を促すことによって「早産」や「胎児の成長不足」を招いてしまうことで、「低体重出産」の原因となる可能性があるのです。

 

辻村 傑

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