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画期的な治療方法

2017年9月19日 14:28

みなさんこんにちは 

医療法人社団つじむら歯科医院 理事長の辻村傑(ツジムラ スグロ)です。

「繰り返しの治療をなくしたい」「歯周病菌、虫歯菌など口腔内の菌をコントロールしたい」。そう考えて研究を重ね、様々な文献を調べているとき、ふと目に止まったのが、ベルギーにあるカトリック大学の「フルマウス・ディスインフェクション」(以下FMD)という治療方法でした。歯周病は、「短期間にできるだけ口の中すべての歯を同時に治療する」ことが重要だと、かねてから知っていたので、これは画期的だと思いました。

「FMD」を一言で分かりやすく説明すると「一括でまとめて口腔内全体をクリーニングする」という治療方法となります。歯の治療は「上の前歯」「右上の奥歯」「左上の奥歯」「下の前歯」「右下の奥歯」「左下の奥歯」と、6つに小分けして治療にあたるのが一般的です。しかし「FMD」という治療方法は、「6分割せずにすべての歯を1回でまとめて治療した方が治りが良い」というのが基本的な考え方です。分割して治療していくと、次回の治療の際には、汚れを取っていない箇所から、汚れを取った箇所に菌が再感染してしまうのです。

この治療方法の効果は、従来の治療方法よりも、歯周ポケットが治療後に改善する確率が非常に高く、また、「付着歯肉の獲得」といって、歯ときっちり付着している部分の歯肉の回復においても非常に優れていたのです。文献を読んだとき、これは良い治療法だと感じました。ただ、1回にすべての歯をまとめて処置しようとすると、およそ6時間以上もかかってしまい、患者さんはその間ずっと口を開いていなければならないため、体力的な負担は大変なものになります。

また、「菌血症」といって菌が出血部位から血管の中に入ってしまい、炎症を引き起こすという問題もありました。歯周病菌をかき回してしまうような処置になるため、歯周ポケットの深い箇所を処置しようとすると必ず出血をしてしまい、活発な菌が血管の中に入ってしまうのです。

 ちなみに「菌血症」になると、人間の体はその菌をやっつけようと発熱して、微熱が出てしまいます。「FMD」の治療方法を受けた翌日から翌々日にかけて、かなりの割合で患者さんは熱を出てしまうのです。そこで私は、なんとか「FMD」のメリットを取り入れて、デメリットの部分を補う方法はないものかと、研究を始めました。とくに「菌血症」をコントロールできたら、この治療方法は非常に画期的な歯周病治療法になると感じたのです。

当時は「クロロヘキシジン」という薬剤を使うことによって、菌が血管の中に入っても感染が広がらないようにしていたのですが、それでも結果的には菌に負けてしまい炎症が起きてしまいました。そこで、「クロロヘキシジン」の代わりに、何か別のものを使えばよいのではないかと考え、研究を続けました。そしてようやく辿りついたのが「機能水」だったのです。

「機能水」は別名「微酸性電解水」といって普通の飲用水を電気分解したもので、強い殺菌力を持っています。これを用いることで、「体に害を与えず、善玉菌は生かしたまま悪性の菌のみを退治できる」ということが分かったのです。「よし、これを使ってみよう」と思った私は、「機能水」を使ってさっそく治療を開始しました。すると予想どおりの良い結果が得られたのです。従来の薬剤だと殺菌するまで1秒程度かかっていたので、その1秒の間に血管の中に菌が入り込んでしまいました。しかし「機能水」を使うと瞬時に殺菌できるため、より確実に菌の拡散を防ぐことができたのです。

しかし、それだけではまだ100%満足する結果は得られませんでした。当初採用した「機能水」は完ぺきではなかったのです。「機能水」というのは、「次亜塩素酸」に含まれる「活性酸素」という成分が、殺菌の根源になっていますが、この「活性酸素」は実は人間の体にあまり良くない成分なのです。「脂質過酸化」といって、組織を破壊してしまう作用があります。そこで、この「活性炭素」を研究しようと、神奈川歯科大学の薬理学部に行き、「機能水」と「活性酸素」との関係性の研究を始めました。

この研究で分かってきたことは、酸化に対抗させる「アスコルビン酸」という抗酸化剤を使えばいいということでした。「アスコルビン酸」が余剰な「活性酸素」を消去することをつきとめたのです。さらには、抗酸化剤は組織の治りを早くするという効果もあります。そこで、活性酸素を最大限消しながら、どこまで濃度を薄めても大丈夫かということを、と地道に研究しました。一方で、機能水に含まれる「次亜塩素酸」自体も、適正な濃度で使用しないと健康を害するため、的確な濃度にするための研究を行いました。

こうしてようやく、「FMD」のデメリットをなくし、良い結果だけを得られる理想の殺菌力を持つ「機能水」をつくることができたのです。

辻村 傑

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