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妥協を許さない徹底した「つじむら歯科医院の検査」

2017年9月 4日 09:22

みなさんこんにちは 

医療法人社団つじむら歯科医院 理事長の辻村傑(ツジムラ スグロ)です。

 

当院では、初診の患者さんに全員に対して必ず検査を実施しているとお話ししました。この検査は口腔内の状態をくまなくチェックすることを目的としていますが、やはりメインターゲットは歯周病菌です。口の中に歯周病菌がいるのか。いるとしたらどのような菌がどれくらいいて、活動状況はどうなっているのか、これらを精密に調べていきます。

検査は2回にわたって行いますが、1回目は唾液を採取して「位相差顕微鏡」という顕微鏡で検査します。そのあとレントゲンやCTスキャンを撮り、それから医師による口腔内検査を行います。また、歯周ポケットの深さを測ったり、歯周ポケットからの出血の程度がどの程度あるかなどを調べたりします。

「唾液検査」は、当院では「○○菌がいます」「○○菌はいません」と、非常に具体的に厳密な判定を行っています。また、その菌は活動しているのか、活動は止まっているのかといった評価も行います。

私は、特定の10種類くらいの菌が歯周病治療において重要であろうと考えていて、それらの菌をターゲットとして検査を行っています。

たとえばカンジダアルビカンス(カビ菌)という菌に対して、日本歯周病学会が「この菌は歯周病とは関係ありません」と指定している菌であったとしても、口腔内環境を変えるという視点で考えたとき、「この菌はいないほうがいい」と思われる菌も判定して処置の対象にしています。

2回目の検査では、歯周組織について、歯科衛生士の目線でさらに深く精密に調べていきます。また歯周ポケットについても、もう一回緻密に検査を行います。

さらに、1回目から2回目の間に、1回目で取ったデータ、つまり「レントゲン」「CT」「歯周ポケットの大まかな値」「位相差顕微鏡」など、さまざまな情報を取得していますので、歯科医師、担当の衛生士、メディカルトリートメントコーディネーターの3者で、あらかじめディスカッションしておきます。そして担当衛生士は、この患者さんは「こういうことで困っている」「こういうことはされたくない」「目にタオルを掛けられたくない」などといった細かい情報を、2回目の時点までにしっかりと把握しておくのです。

この2回目の唾液検査では主に虫歯菌の検査を行います。1回目は歯周病菌を顕微鏡でチェックする程度ですが、2回目では「ミュータンス菌」「ラクトバチラス菌」という、虫歯を形成しはじめる菌、進行させる菌の2種類をチェックします。これはその場ですぐ確認できるものはなく、培養液という薬剤を使って48時間以上をかけて菌の状態を測定します。

また口腔内のガスも採取して検査します。「ガスクロマトグラフ」という機器を使って、どんな細菌がガスを出しているか、菌がどの程度活動しているのかなどを詳しく調べていきます。歯周病菌の活動状態が悪性なのか、それとも安定しているのかなどがわかります。

 1日目で行う唾液検査では、ご自宅で直前にうがいといったマウスウォッシュをされてくる患者さんが多く、菌の状態が正確に判定できない可能性があるため、指標的な要素が強くなってしまいます。そのためガスクロマトグラフで、さらに正確に口腔内の菌の状態を調べるというわけです。

唾液の出る量や唾液の質も検査します。唾液の出る量が少ないと口腔内を洗い流すこと、すなわち自浄作用がされにくく虫歯のリスクが高まります。唾液の出る量というのも非常に重要です。

今までの虫歯の経験値数も検査します。虫歯治療をたくさん経験された人は、さまざまなリスクが高くなっていきます。また、歯をケアする際に、フッ素を使用しているとかどうかなど、その部分だけで8項目程度を調べていくと、虫歯の原因におけるリスクは人それぞれ違います。虫歯菌は少ないけれど、唾液の量が少なく洗い流す力が弱いために虫歯になっている方もいます。

虫歯の検査というのは、結果が出るまで時間がかかるものですが、歯周病の検査自体は、初回の検査ですべてのデータをそろえることができるため、2回目の検査を終えた時点で、初めて患者さんに対して、歯周病に対してどのような治療が必要なのかをプレゼンテーションすることができるのです。

このように、妥協を許さず徹底的に事前検査を実施することで、患者さんが望まれるゴールに向かうことが可能になります。

歯周病との戦いは、まず患者さん一人ひとりの「口腔内の状態」「歯周病菌の状態」を徹底的に調べることから始まる、と我々は考えています。

 

辻村 傑

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