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ついに完成!トータルヘルスプログラム

2017年10月 4日 09:45

みなさんこんにちは 

医療法人社団つじむら歯科医院 理事長の辻村傑(ツジムラ スグロ)です。

 

「機能水」を使うことで良い結果は得られたのですが、「何時間もかけて治療することによる患者さんへの肉体的な負担」についての課題がまだ残っていました。

長時間の治療は手術を受けたかのような疲労感をともない、施術後の患者さんの評価も低く「痛くてつらかった」と感想を持たれる方もいらっしゃいました。 

そこで現在1回でまとめて施術している方法を、何回かに分けて行う方法はないかと考えはじめました。

 それまで1度にまとめて行っていた施術を、どの程度の複数回に分け、どの程度の間隔で治療し、どの程度のタイミングで、どう処置したらいいのか、さまざまと試行錯誤を繰り返していきました。その結果、患者さんによって異なりますが、前後の検査を含め個人差はありますが、平均約8回に分けて施術するのがベストだということが分かったのです。

 これでようやく完璧な治療法が完成した、とその時は確信しました。実際に結果も良く、治療後に予防だけを行っていた以前なら1,000人中100人つまり10%くらいの人が再発していたのですが、再発率が0.3%つまり5人程度に減ったのです。再発していた人が100人から5人に減るのはすごく良い結果のようですが、それでも5人は再発をしている。これがどうにも納得がいかず、さらに研究を続けました。

 そして行き着いたのが、菌における「量的コントロール」ではなく「質的コントロール」が重要だということです。つまり、口の中に200gの細菌がいたら、20gまで減らすことは可能でしたが、200gの中に80種類の菌がいたとしたら、菌の量が20gに減っても、80種類は80種類のままだったのです。そのため、術後4週間もすると菌が元の状態に戻ってしまい、どこかのタイミングで再び発症してしまっていたのです。

 そこで私が考えたのが、単に菌の全体量を減らすのではなく、口の中にいる菌の組成を変えること、重要なのは悪い菌を極力やっつけていき体にとっていい菌が増える環境を作ってあげること、そこだと気づいたのです。これが「細菌レベルで口腔内の菌の環境をコントロールする」という発想です。善玉菌はそのままに悪玉菌だけ退治する。すなわち口腔内の菌の状態・環境を、歯周病が発症していない子どもの頃の口腔内に戻す、つまりリセットするというイメージです。

 殺菌のベースとして「機能水」だけを使うのではなく、より確実に菌をコントロールするために、あるリスクを超えた人に関しては、抗菌薬を術前に投与したり、口の中に存在する菌の種類に応じて対応方法を変えたりと、より安全でより確実に良い結果を出せるようアレンジを重ねていきました。

 例えば、菌がすごく多い方については、予防的に事前に抗生物質の前投与をし、まずはターゲットとなる菌を見極めてから取り除いていきます。そして口の中にカビの菌がいたら、「抗真菌剤」という薬剤を使い、歯みがきのような方法で菌を取り除きます。もちろん、薬によって善玉菌まで殺してしまうということはありません。善玉菌を残した上で、悪玉菌を取り除くというのが基本です。大きな病院などでは、いろいろな薬を飲むことによって、善玉菌も悪玉菌もすべてなくしてしまい、結果、後から入ってきた菌が爆発的に増えてしまうのです。

 口腔内を無菌にすると菌のバランスが崩れてしまい、極端な話、「黒毛舌」といって舌から黒い毛のようなものが出てきてしまうこともあります。そうなると味覚がなくなってしまうこともあるため、あくまでも「善玉菌を残した上で、悪玉菌だけを取り除く」ということが大切になるのです。

 現在は前述の機能水に、DNA複製でノーベル生理学、医学賞を受賞したアーサーコンバーグ博士の元でポリリン酸について研究されていた柴肇一(しばとしかず)博士のご協力を得て、中長鎖分割ポリリン酸の効果をプラスして、線維芽細胞の活性化、骨芽細胞の活性化など破壊された歯周組織の再生機能を与えるまでに向上させることができるようになりました。

 また、施術の過程で行うSRP(スケーリング・ルートプレーニング)という、歯周ポケットに入り込んだ歯石や炎症を起こした組織を専用の器具で掻きだす作業においても、極限までスキルアップをはかっていきました。

 こうして約4年という歳月を経て試行錯誤を繰り返し、ようやく再発の心配がまったくない、100%満足のいく結果が得られるメソッドが完成したのです。

 最後の問題として当時はまだ、歯科衛生士が対応できなかったため、ドクターである私一人がやることによって治療単価が高くなってしまい、患者さんの費用負担も大きくなってしまいました。そこで、SRPをはじめとした施術を歯科衛生士ができるように教育していきました。

 こうして、ついに完成したのが「トータルヘルスプログラム」なのです。

辻村 傑

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