コラム

2025.05.15

インビザラインのメリット・デメリットとは?マウスピース矯正の注意点も解説

インビザラインのメリット・デメリットとは?マウスピース矯正の注意点も解説

1. マウスピース矯正(インビザライン)とは?

マウスピース矯正の基本と特徴

マウスピース矯正(インビザライン)は、透明なプラスチック製の矯正装置(アライナー)を使って、段階的に歯並びを整えていく矯正方法です。従来のワイヤー矯正と異なり、装置が目立ちにくく、取り外しが可能な点が大きな特徴です。患者様一人ひとりの歯型をもとにデジタルで治療計画を作成し、精密に設計されたアライナーを1〜2週間ごとに交換しながら歯を少しずつ動かしていきます。

また、アライナーは薄く柔らかい素材でできており、装着中の違和感や発音の障害が比較的少ないといわれています。近年では、世界中で多くの患者様がこの治療法を選んでおり、日本国内でも導入する歯科医院が急増しています。

インビザライン矯正について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

ワイヤー矯正との違い

最大の違いは「装置の見た目」と「取り外しの可否」です。ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットを固定し、金属のワイヤーを通して歯を動かすため、見た目に影響が出やすく、食事や歯磨きもしにくい側面があります。一方、インビザラインは透明なマウスピースを歯にかぶせるため、目立ちにくく、装着中でも他人に気づかれにくいのが特長です。

さらに、ワイヤー矯正では通院時にワイヤーの調整や交換が必要ですが、インビザラインでは事前に複数枚のアライナーを作成するため、通院頻度が少なくて済みます。忙しい社会人や学生にとって、生活スタイルに合わせやすい治療法といえるでしょう。

適応症例と向いている人

インビザラインは軽度から中等度の歯並びの乱れ(叢生、空隙歯列、軽度の出っ歯や受け口、交叉咬合など)に対して非常に効果的です。ただし、重度の咬合異常や顎の骨の位置に問題があるケースでは、ワイヤー矯正や外科的矯正が必要になることもあります。

空隙歯列について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
そのため、どの矯正法が適しているかは、歯科医師の診断が不可欠です。特に、自己判断で「目立たないからインビザラインにしたい」と希望される方も多いですが、治療効果を最大限に引き出すためには、まず適応かどうかを見極めることが重要です。

また、アライナーは基本的に1日20時間以上の装着が必要となるため、自己管理ができる方に向いています。取り外しができる反面、外している時間が長いと治療が進まなくなるリスクもあります。その意味でも、治療への意欲と継続する意思を持った方におすすめの矯正方法です。

お口のお悩み、まずはお気軽にご相談ください。

 

2. 審美的メリット:目立たない矯正装置

透明で気づかれにくい外観

マウスピース矯正(インビザライン)の最大のメリットのひとつは、「矯正していることを他人に気づかれにくい」点です。インビザラインで使用されるアライナーは、透明な医療用プラスチックでできており、歯に装着していてもほとんど目立ちません。そのため、装着中でも口元の自然な見た目を保つことができ、矯正中であることを気にする必要がありません。

特に、これまで「歯並びは気になるけれど、金属の矯正器具が目立つのが嫌で治療をためらっていた」という方にとって、インビザラインは理想的な選択肢です。従来のワイヤー矯正では難しかった自然な笑顔を保ったまま治療を進めることができるため、美意識が高い方や見た目にこだわる方からも多く支持を得ています。

接客業や人前に出る職業との相性

営業職や受付、サービス業、接客業、芸能活動など、人前で話す機会の多い方にとって、矯正装置の見た目は大きなハードルになります。ワイヤー矯正では、金属のブラケットやワイヤーが光って目立つため、仕事中にコンプレックスを感じてしまうケースも少なくありません。

一方、インビザラインであれば、透明で目立たないため、商談中や接客中に相手に違和感を与えることがなく、職業上の支障が最小限に抑えられます。さらに、矯正器具が目立たないことで、自信を持って笑顔を見せられるようになり、仕事のパフォーマンス向上につながったという声も多く聞かれます。

また、発音の違和感も少なく、接客中の会話に支障をきたしにくいという点も、インビザラインならではのメリットです。

写真撮影や日常生活での安心感

日常生活の中で、写真や動画に写る機会は想像以上に多くあります。SNSの普及により、日々の記録が写真に残るようになった現代では、矯正中の「見た目」に対する意識もますます高まっています。結婚式や成人式などの人生の節目、あるいは日常のちょっとした記念撮影においても、矯正装置が目立たないという点は大きな安心材料です。

インビザラインであれば、装着したまま写真を撮ってもほとんど気づかれることがありません。また、どうしても気になる場面では一時的に取り外すこともできるため、自由度が高くストレスを感じにくいのも魅力です。

さらに、見た目の違和感が少ないことで、周囲の視線や反応を気にせずに過ごすことができ、治療中の心理的負担も軽減されます。「矯正をしていることを忘れてしまうくらい自然」と感じる患者様も多く、治療への前向きな姿勢を保ちやすいのも大きなポイントです。

3. 生活への影響が少ない柔軟な装着スタイル

食事・歯みがき時に取り外せる利便性

マウスピース矯正(インビザライン)が多くの患者様から支持される理由のひとつに、「自由に取り外せる」という利便性があります。従来のワイヤー矯正では、食事の際に食べ物が装置に引っかかったり、歯みがきがしにくかったりと、日常生活にさまざまな不便がつきものでした。

一方でインビザラインは、食事の際にアライナーを外すことで、普段どおりの食事を楽しむことができます。装置の破損や食材の制限を気にする必要がないため、硬いものや繊維質の多いものも気兼ねなく口にでき、栄養バランスの取れた食生活を維持しやすいのが魅力です。

また、歯みがきやデンタルフロスも、アライナーを外して普段と同じように行えるため、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクも抑えることができます。「矯正中もきちんとお口のケアをしたい」という方にとって、非常に安心できるポイントです。

口腔内の衛生管理がしやすい

ワイヤー矯正中のトラブルで多いのが、装置のまわりに汚れがたまりやすいことによる虫歯や歯肉炎の発生です。ブラケットやワイヤーの複雑な構造は、どうしても歯ブラシが届きにくく、毎日の歯みがきがストレスになるという患者様も少なくありません。

その点、インビザラインでは、アライナー自体を取り外して洗浄できることはもちろん、歯自体も裸の状態でしっかりとケアできるため、矯正中でも口腔衛生を良好に保ちやすくなります。特に、矯正中の虫歯が原因で治療が中断してしまうようなリスクを避けられるのは、大きなメリットです。

また、マウスピースは専用の洗浄剤や超音波洗浄器を使うことで、常に清潔な状態を維持しやすく、においや着色も予防できます。口腔環境の改善は、歯並びの美しさだけでなく、健康維持にもつながる重要なポイントです。

痛みや違和感が少ない理由

矯正治療に対する不安の多くは、「痛みに耐えられるか」という点にあります。ワイヤー矯正では、装置の調整後に強い痛みや違和感を訴える患者様も多く、慣れるまでに時間がかかることもしばしばです。

しかしインビザラインでは、歯の動きをミクロ単位で段階的にコントロールしていくため、1回あたりの移動量が少なく、痛みも比較的軽減されます。使用初期やアライナー交換時に多少の圧力を感じることはありますが、ほとんどの患者様が「我慢できる程度」「すぐ慣れる」と感じています。

また、アライナーは滑らかな形状で歯ぐきや口の粘膜を傷つけにくいため、口内炎などのトラブルも起こりにくい仕様です。金属を使用しないことから、金属アレルギーのある方にも安心して使えるという点でも、生活への負担が少ない治療法といえます。

4. 治療の計画性と予測性

デジタルシミュレーションによる治療の見える化

インビザラインは、ただ歯を動かすだけの矯正ではありません。最新のデジタル技術を使って「治療の過程」と「最終的な仕上がり」を事前にシミュレーションできるのが大きな特徴です。歯科医院では、まずお口の中を3Dスキャンし、歯並びの状態をコンピュータ上で正確に再現します。

このスキャンデータをもとに、どの歯をどの順番でどれだけ動かすかを細かく設計し、治療計画を立てていきます。インビザライン専用ソフト「クリンチェック」を使用することで、実際にアライナーを装着する前に、治療開始から完了までの歯の動きや見た目の変化を視覚的に確認できます。

この「見える化」によって、「どのくらいで終わるのか」「どんな歯並びになるのか」といった不安が解消され、安心して治療に臨むことができます。

治療前に完成形を確認できる安心感

歯科治療において、結果が事前に見えるというのはとても心強いことです。特に矯正は数ヶ月〜数年かかる長期治療のため、「ゴールがわからないまま始める」のは誰にとっても不安がつきものです。

インビザラインでは、治療を開始する前に3D画像で「治療完了後の歯並び」を確認することができるため、患者様自身が納得したうえで治療に進めます。これにより「本当にこの矯正で良くなるのか?」という不安が大きく軽減され、治療へのモチベーションも維持しやすくなります。

また、治療の途中で「今、自分の歯がどのくらい動いているのか」「予定どおり進んでいるのか」なども、歯科医師と一緒に確認することができるため、安心して通院を続けられます。

途中経過のチェックと微調整

インビザライン治療中は、定期的なチェックを通じて治療が順調に進んでいるかを確認していきます。計画通りに歯が動いていない場合や、アライナーの装着時間が不十分だった場合には、再スキャンやアライナーの再設計(リファインメント)を行うことで、計画を修正することができます。

これにより、最初のシミュレーション通りに歯並びが仕上がるよう、柔軟に対応することが可能です。「矯正=一度始めたら終わりまで我慢しないといけない」と思っている方も多いですが、インビザラインでは途中経過を見ながら、歯科医師と一緒により良いゴールを目指せるのが大きな魅力です。

また、患者様の協力度(装着時間や清掃など)が治療結果に直結するため、「自分が主役の治療」という感覚を持てるのも、インビザラインならではの特長です。こうした「患者参加型」の治療スタイルは、納得度が高く、後悔のない矯正体験につながります。

5. 子ども・学生・社会人に適した選択肢

思春期・成長期における注意点

マウスピース矯正(インビザライン)は、子どもから大人まで、さまざまなライフステージに対応できる矯正方法です。特に思春期の子どもたちにとって、見た目への配慮はとても重要です。中学生や高校生になると、矯正装置が目立つことに抵抗を感じるお子様も多く、金属のワイヤー矯正を避けたいという声もよく聞かれます。

その点、インビザラインには「インビザライン・ティーン」という成長期向けの専用プログラムがあり、乳歯と永久歯が混在する時期や顎の成長を考慮した設計が可能です。装着状況を確認できる着色機能(装着時間チェッカー)もついており、保護者の方も安心して見守ることができます。

ただし、マウスピースは取り外しが可能である分、自己管理が求められる治療です。お子様自身が装着の重要性を理解し、きちんと装着時間を守れるかどうかが、治療成功のカギとなります。初回カウンセリングでは、お子様と保護者様の双方が納得できるよう、丁寧な説明を心がけています。

就職活動や結婚式などイベント前後の対応

学生や若い社会人にとって、インビザラインの「目立たない」「取り外せる」という特性は非常に大きなメリットです。就職活動やインターンシップ、ゼミの発表会など、印象が問われる場面では、口元の印象も重要です。インビザラインであれば、矯正中でも清潔感ある印象を保つことができます。

また、成人式や結婚式など、一生に一度の大切なイベントを迎えるタイミングでも、インビザラインは柔軟に対応可能です。どうしても装置を外したい場面では、一時的に取り外すことができるため、写真やビデオに装置が写るのを避けたい方にもぴったりです。

こうしたライフイベントとの両立がしやすい点は、マウスピース矯正ならではの大きな魅力と言えるでしょう。

忙しい社会人にとってのメリット

働き盛りの30〜50代の方々にとって、仕事や家庭の都合で矯正を先延ばしにしてきたという方は少なくありません。しかし、インビザラインはそんな多忙な方にこそ適した治療法です。目立たない装置で治療できるため、会議・商談・プレゼンなど人前に立つ仕事でも違和感なく続けられます。

さらに、治療計画が事前に立てられることで通院回数が少なく済み、定期的なチェックも30〜45日ごとと比較的間隔が空いているため、スケジュールに合わせやすい点もポイントです。通院のたびに大きな時間を割かずに済むため、仕事を休めない方にも無理なく続けていただけます。

また、自己管理に自信のある大人世代にとっては、装着時間をきちんと守りやすく、計画通りに治療を進めやすい傾向があります。「目立たず、通いやすく、続けやすい」——これこそが、インビザラインが多くの年代に選ばれている理由です。

6. インビザラインのデメリットと注意点

装着時間の自己管理が必要

インビザラインは、透明で目立たず、食事や歯みがきの際に取り外せるという自由度の高い装置です。その一方で「取り外せる=患者様自身の管理が重要」とも言えます。インビザラインは、1日20〜22時間以上の装着が基本で、これを守らなければ計画通りに歯が動かず、治療期間が延びたり、予定していた仕上がりにならないことがあります。

たとえば、外食が続いたり、忙しさからうっかり装着を忘れてしまうと、アライナーが合わなくなり、治療の進行に影響が出るケースも。これは特に自己管理に慣れていない小学生・中学生や、忙しい社会人にとっては意識しておくべきポイントです。

自己管理が難しいと感じる方には、装着状況をチェックできるアプリや通知機能などの活用もおすすめです。治療を成功に導くには「毎日、決められた時間きちんと装着する」ことが何よりも大切です。

装置の紛失・破損リスク

インビザラインのアライナーは取り外しが可能なぶん、うっかり紛失してしまうケースも少なくありません。特に外出先や学校・職場などで外したアライナーをティッシュなどに包んで一時的に置いておくと、誤って捨ててしまうことがあります。

また、熱に弱いため、熱湯での洗浄や直射日光による変形にも注意が必要です。歯ぎしりが強い方の場合、アライナーが割れてしまうこともあります。アライナーの破損や紛失があった場合には、再作製や治療計画の見直しが必要になる場合があるため、なるべく丁寧に取り扱いましょう。

持ち運びには専用のケースを使用し、自宅では決まった場所に保管するなど、日常的な習慣づけが大切です。

治療対象外の症例もある点に注意

インビザラインは多くの症例に対応可能ですが、すべての歯並びや噛み合わせに適応できるわけではありません。たとえば、骨格に関わる重度の出っ歯や受け口、開咬(上下の歯が噛み合わない)、歯のねじれが強い場合などは、ワイヤー矯正や外科手術を伴う治療が必要になることがあります。

開咬について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

また、歯周病が進行している方や、虫歯治療が完了していない方は、まず口腔内の健康状態を整えてから矯正を始める必要があります。インビザラインは「誰でも今すぐ始められる」治療ではなく、専門的な診断と治療計画が欠かせません。

だからこそ、治療を始める前には、歯科医師による丁寧なカウンセリングと診査・診断を受け、自分の歯並びに合った治療法かどうかを見極めることがとても大切です。

不安を感じている方へ、実際の治療例をご紹介しています。

 

7. 費用面の実情とワイヤー矯正との比較

保険適用外の自由診療となる理由

インビザラインを含む矯正歯科治療は、基本的に保険適用外の「自由診療」となります。これは、歯並びの改善が見た目や生活の質の向上を目的とする治療とされるためです(※外科手術を伴う一部のケースを除く)。そのため、治療費は全額自己負担となり、費用の面で不安を感じる方も少なくありません。

ただし、自由診療であるからこそ、使用する装置の種類や治療計画に柔軟性があり、患者様のライフスタイルやご希望に合わせたオーダーメイドの治療が可能になります。インビザラインは、審美性・快適性・利便性に優れた治療法であることを考慮すると、単なる費用ではなく、価値ある投資と捉える方も多いのが実情です。

総額の目安と追加費用の有無

インビザラインの治療費は、医院や症例の難易度によって異なりますが、一般的には80万〜110万円前後が相場とされています。つじむら歯科医院では、カウンセリングや診断の段階で費用の総額を丁寧にご説明し、追加費用が発生しにくい安心の料金体系をご案内しています。

一方、ワイヤー矯正(メタルブラケット)の場合は、約70万〜100万円程度が相場であり、装置代や調整費用が毎月かかるケースもあります。装置が見えることを避けたい方は、審美ブラケット(白い装置)や裏側矯正(リンガル矯正)を選ぶことになりますが、それらは100万〜150万円以上と、インビザラインより高額になることも珍しくありません。

また、インビザラインでは「追加のアライナーが必要になった場合の費用」「再スキャン費用」などが気になるところですが、当院では事前にそれらの可能性と対応をきちんとご説明し、想定外の出費が起こらないよう配慮しています。

分割払いや医療費控除について

矯正治療は一度に大きな金額が必要となるため、支払い方法も重要な検討ポイントです。つじむら歯科医院では、現金一括のほか、クレジットカード払いやデンタルローンによる分割払いにも対応しており、月々のご負担を抑えながら治療をスタートしていただくことが可能です。

さらに、矯正治療が「噛み合わせや発音の改善」「顎関節の負担軽減」などの医療目的と判断される場合、年間10万円以上の医療費がかかった世帯では医療費控除を受けられる可能性があります。確定申告時に適切な手続きを行うことで、支払った費用の一部が還付される仕組みです。

こうした制度を活用することで、実質的な費用負担を軽減することができるため、ご自身のケースが控除対象になるかどうか、カウンセリング時にご相談いただくことをおすすめします。

8. 治療期間と来院頻度

インビザラインの平均的な治療期間

インビザライン治療の期間は、患者様の歯並びの状態や目標によって異なりますが、軽度の歯列不正であれば6ヶ月〜12ヶ月、中程度以上の症例では1年半〜2年半程度が目安とされています。これはワイヤー矯正とほぼ同等、もしくは場合によっては短く済むケースもあります。

歯を少しずつ、段階的に移動させるため、1ステップごとに動かす距離が小さく、身体への負担も少ないのが特徴です。治療開始時には、専用ソフト「クリンチェック」によって、歯の動きと最終目標までの工程が3Dでシミュレーションされるため、あらかじめ完了までの期間を視覚的に把握できます。

また、マウスピースは1〜2週間ごとに新しいものに交換していくことで、計画的かつスムーズに歯を動かしていきます。「何ヶ月で終わるか」が見えていることが、患者様のモチベーション維持にもつながります。

定期的なアライナー交換と通院の頻度

治療期間中は、基本的に1日20時間以上の装着を守りながら、2週間前後で次のアライナーに交換していきます。アライナーはあらかじめ複数枚をまとめてお渡しするため、すべての交換のたびに来院する必要はありません。

通院の頻度はおおよそ4〜6週間に1回が目安です。ワイヤー矯正のような毎月のワイヤー調整や痛みを伴う作業がないため、通院にかかる時間も短く、患者様のスケジュールに合わせやすいのがメリットです。

仕事や学校、子育てなどで多忙な方でも、無理なく治療を継続できる設計になっています。特に、遠方から通院される方や、定期的な通院が難しい方にとっては、この通院の「ゆるさ」が大きな魅力となっています。

忙しい方にとってのスケジューリング

「矯正に興味はあるけど、忙しくて続けられるか不安…」というお声はよくいただきます。しかし、インビザラインはそんな忙しい方にこそ選ばれている治療法です。来院頻度が少ないだけでなく、アライナーの交換はご自身で行えるため、スケジュールに縛られることなく治療を進められます。

また、旅行や出張が重なるタイミングには、あらかじめ数枚分のアライナーをお渡ししておくことで、予定に合わせて臨機応変に対応できます。通院日も、事前にご相談いただければ柔軟に調整可能です。

さらに、スマホアプリなどを使って進捗を管理したり、遠隔モニタリングで経過を確認できるサービスも一部導入しており、よりスムーズな治療体験をご提供しています。

9. インビザラインを成功させるためのコツ

装着時間を守る工夫

インビザラインの最大の成功ポイントは、「決められた装着時間をきちんと守ること」です。基本的には1日20時間以上の装着が必要とされており、この時間を下回ると、歯が予定どおりに動かず、治療が遅れたり結果に差が出てしまうことがあります。

とはいえ、最初は装着時間を意識するのが難しいもの。そんなときは、スマホのリマインダーや専用アプリを活用するのがおすすめです。装着した時間を記録できる機能を使えば、日々の自己管理がしやすくなります。

また、アライナーを外すのは「食事・歯みがきの時だけ」にし、だらだら外したまま過ごさないように意識することも大切です。特に間食の多い方や、長時間の外食が続く方は注意が必要です。「食べたらすぐに歯を磨き、すぐに装着する」という習慣づけが、治療成功の第一歩です。

アライナーの清掃と保管方法

清潔なアライナーを保つことも、治療中の快適さと成功のためには欠かせません。アライナーは1〜2週間ごとに交換するとはいえ、毎日8時間以上使うものですから、汚れやニオイが気にならないように丁寧なケアが必要です。

基本的には、毎回の取り外し時に水洗いをし、寝る前には専用の洗浄剤や超音波洗浄器を使って、しっかり除菌・清掃を行いましょう。歯ブラシで強くこすってしまうと傷がつきやすいため、やわらかいブラシを使うか、専用の洗浄用品を使うのが安心です。

また、外したアライナーはティッシュに包むのではなく、必ず専用ケースに入れて保管するのがルールです。ティッシュだと捨ててしまうリスクが高く、破損・紛失の原因にもなります。専用ケースはバッグやポーチに常備しておき、外出時も忘れずに使いましょう。

続ける力を支えるのは、目に見える成果です。

 

モチベーション維持のためのサポート

矯正治療は、数ヶ月〜数年にわたる長期の取り組みです。そのため、最初は意欲的でも、途中で気持ちが下がってしまうこともあります。そんな時に大切なのが「小さな達成感」を積み重ねることです。

つじむら歯科医院では、定期的な通院時に治療の進み具合をお見せし、「ここまで動きましたよ」とお声がけをすることで、患者様のやる気を引き出すよう努めています。特に、ビフォー・アフターの写真で変化を実感していただくと、「続けてよかった」と感じていただけることが多いです。

また、「今週は装着時間を守れた」「外食してもきちんと対応できた」など、小さな目標を自分で決めることも、治療成功のコツです。自分なりの達成基準を作ることで、前向きに取り組み続けることができます。

10. どんな人におすすめ?矯正方法の選び方

インビザラインが向いているケース

マウスピース矯正(インビザライン)は、透明で目立ちにくく、日常生活への影響も少ないことから、多くの方にとって魅力的な選択肢です。特に次のような方に向いている治療法といえます。

・人前に出る仕事をしている方(接客業・営業職・講師など)
・結婚式や就職活動など、見た目が大切なイベントを控えている方
・取り外し可能な装置でストレスなく矯正したい方
・歯磨きをしっかりしたい方、口腔内を清潔に保ちたい方
・軽度〜中等度の歯並びの乱れに悩んでいる方

また、自己管理がしっかりできる方であれば、治療の精度も高く、計画どおりの結果が得られやすくなります。毎日20時間以上の装着を守る意識があることが、インビザラインを成功に導く鍵となります。

ワイヤー矯正との併用が有効な場合

一方で、インビザラインだけでは対応が難しい複雑な症例もあります。たとえば、奥歯の大きな移動が必要なケースや、骨格性の不正咬合(顎の位置の問題)がある場合は、ワイヤー矯正や外科的治療を併用する必要があります。

このような場合でも、最初に数ヶ月間ワイヤー矯正を行い、その後インビザラインに切り替える「ハイブリッド矯正」という選択肢もあります。見た目や快適性、治療効果のバランスを取るために、複数の矯正方法を組み合わせることも、実はよくある手法です。

そのため、「インビザラインが無理なら諦める」のではなく、まずは現在の歯並びや噛み合わせの状態を正確に把握し、柔軟な治療方針を立てることが大切です。

歯科医師との相談で最適な選択を

矯正治療は、見た目だけでなく「噛む」「話す」といった日常の機能に大きく関わる医療行為です。見た目の希望だけで装置を選ぶのではなく、自分の歯や顎の状態を正しく理解した上で、適切な方法を選ぶことが、満足のいく結果につながります。

つじむら歯科医院では、矯正専門の歯科医師が一人ひとりの歯並びや生活背景を丁寧に確認し、インビザラインが適しているかをしっかりと診断します。メリット・デメリットを率直にお伝えし、無理に治療をすすめることはありません。

「自分に合った治療法がわからない」「本当にインビザラインで大丈夫?」という疑問をお持ちの方は、まずはお気軽にご相談ください。初回カウンセリングでは、口腔内スキャンや簡易シミュレーションも行いながら、わかりやすくご説明いたします。

納得できる選択ができること、それが矯正治療の第一歩です。

 

自分に合った矯正方法を、専門医と一緒に見つけましょう!

 

 

 

伊勢原市にある再発率0%を追求した見えない非抜歯専門クリニック
『 つじむら歯科医院 』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214

 

【監修者情報】
つじむら歯科医院グループ総院長 辻村 傑 

《公式facebookアカウント》

【略歴】
1993年 神奈川歯科大学 卒業
1995年 つじむら歯科医院 開業
1997年 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008年 神奈川歯科大学生体管理医学講座 薬理学分野大学院
2010年 南カリフォルニア大学卒後研修コース修了
2010年 南カリフォルニア大学客員研究員
2010年 南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012年 ハートフルスマイルデンタルクリニック茅ヶ崎 開業
2012年 UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校卒後研修コース修了
2013年 インディアナ大学 歯周病学インプラント科客員講師
2014年 インディアナ大学医学部解剖学 顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医
2017年 iDHA 国際歯科衛生士学会 世界会長就任
2020年 iACD 国際総合歯科学会 日本支部会長

【所属】
IIPD国際予防歯科学会認定医
日本抗加齢医学会認定医
日本歯科人間ドック学会認定医
日本口腔医学会認定医
セカンドオピニオン専門医
DGZI国際インプラント学会認定医
日本咀嚼学会会員
日本保存学会会員
日本全身咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員
国際歯周内科学研究会会員
日本口腔内科学研究会会員
日本床矯正研究会会員
神奈川矯正研究会会員
日本臨床唾液学会会員
NPO法人歯と健康を守ろう会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
伊勢原市中央保育園学校歯科医
日本食育指導士
健康咀嚼指導士

TOPへ戻る
TEL.0463-95-8214 初診専用WEB予約 TEL.0463-95-8214 初診専用WEB予約 アクセス・診療時間