片側だけで噛む癖は、自分では意識していないことが多く、「ただ食べやすい方を使っているだけ」と感じている方も少なくありません。しかし、同じ側ばかりを使う状態が続くと、歯や顎への負担が偏り、噛み合わせのバランスに影響する場合があります。最初は違和感がなくても、少しずつ変化が起きていることもあります。
本記事では、片側噛みが起こる原因や放置した場合の影響、見直すポイントについて詳しく解説します。
1.無意識の片側噛みとは

食事のときに「いつも同じ側で噛んでいるかもしれない」と意識している方は、それほど多くありません。しかし実際には、知らないうちに左右どちらか一方ばかりで噛む習慣がついているケースがあります。最初は単なる癖のように感じても、長く続くことで噛み合わせや顎のバランスへ影響することがあります。ここでは、無意識に起こる片側噛みについて解説します。
気づきにくい理由
片側噛みが気づかれにくい理由のひとつは、食事が無意識に行われる動作だからです。
私たちは毎日何度も食事をしていますが、「今どちら側で噛んでいるか」を意識する機会はあまりありません。特に忙しい食事中や、会話をしながら食べているときなどは、噛み方まで意識が向きにくくなります。
また、左右どちらかのほうが噛みやすいと感じている場合でも、それが習慣になってしまうと違和感を覚えなくなることがあります。最初は「なんとなくこっちの方が食べやすい」という小さなきっかけでも、続くことで自然な癖になってしまうことがあります。
さらに、痛みなどのわかりやすい症状がない場合は、自分で異常に気づくことが難しいケースも少なくありません。
日常での特徴
無意識の片側噛みには、いくつか共通する特徴があります。
たとえば、食事中にいつも同じ側へ食べ物を運んでいる、硬いものを噛むときに決まった側を使う、片側だけで噛んでいても違和感がない、といった行動がみられることがあります。
また、「片方の顎だけ疲れる」「食事のあとに左右差を感じる」というケースもあります。本人は気づいていなくても、家族から「いつも同じ側で噛んでいるね」と言われて初めて意識することもあります。
さらに、頬杖をつく癖や、寝る向きがいつも同じ方向という生活習慣が関係している場合もあります。日常の小さな癖が積み重なることで、片側噛みが定着していくことがあります。
放置されやすい背景
片側噛みは、食事ができているうちは困ることが少ないため、そのまま放置されやすい傾向があります。
「ちゃんと噛めているから問題ない」「ただの癖だと思っていた」と感じる方も少なくありません。特に、痛みや強い違和感がない場合には、歯科医院へ相談するきっかけがないこともあります。
しかし、片側だけを使い続けると、一部の歯や顎へ負担が偏る可能性があります。最初は小さな癖でも、長く続くことで噛み合わせのバランスへ影響するケースもあります。
自分では当たり前になっている習慣ほど気づきにくいため、「ただの癖だから」と決めつけず、一度見直してみることも大切です。
2.片側噛みの状態

片側噛みは、単純に「右だけで噛んでいる」「左だけで噛んでいる」という状態だけを指すわけではありません。本人は両側で噛んでいるつもりでも、実際には無意識に片方へ負担が偏っていることがあります。最初は小さな癖でも、習慣化すると少しずつ左右のバランスへ影響することがあります。ここでは、片側噛みの状態について詳しく見ていきます。
左右バランスの崩れ
本来の噛み方では、左右の歯ができるだけバランスよく使われることが理想とされています。左右が均等に使われることで、歯や顎へかかる力も分散されやすくなります。
しかし、片側だけで噛む状態が続くと、一方へ負担が集中しやすくなります。噛む側の筋肉は多く使われる一方で、反対側はあまり使われなくなるため、筋肉の働きに左右差が生まれることがあります。
また、歯へ加わる力にも偏りが出るため、一部の歯だけが強く接触したり、すり減りやすくなったりするケースもあります。
最初は大きな違和感がなくても、長期間続くことで少しずつ噛み合わせのバランスが変化していく可能性があります。
習慣化との違い
一時的に片側で噛むこと自体は、それほど珍しいことではありません。
たとえば、口内炎ができているときや、歯ぐきが少し痛いときなどは、無意識に反対側で噛むことがあります。このような場合は、一時的なものが多く、原因が改善すると自然に戻るケースもあります。
一方で、片側噛みが習慣化している場合は、痛みなどがなくなったあとも同じ側で噛み続ける傾向があります。
本人は「普通に食べているだけ」と感じていても、長く続いているうちにその噛み方が当たり前になってしまうことがあります。
さらに、習慣化した片側噛みでは、「反対側で噛みにくい」「なんとなくしっくりこない」と感じることもあります。これは、お口全体の使い方が偏っているサインかもしれません。
よくある行動
片側噛みには、日常の中でみられやすい行動があります。
たとえば、食事のたびに自然と同じ側へ食べ物を運ぶ、硬いものは必ず決まった側で噛む、ガムを噛むといつも同じ側へ移動している、といったケースです。
また、「片方の顎だけ疲れやすい」「食事のあとに片側だけだるくなる」という症状が現れることもあります。
家族や周囲の方から「いつも右側ばかりで噛んでいるね」と指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。
このような行動が続いている場合は、無意識のうちに片側噛みが定着している可能性があります。日常の何気ない癖の中に、噛み合わせへ影響するヒントが隠れていることもあります。
3.なぜ片側で噛むのか

片側噛みは、単なる癖のように見えても、実際にはさまざまな原因が関係していることがあります。「気づいたらいつも右側で噛んでいる」「反対側はなんとなく使いにくい」と感じる場合には、お口の中の状態や過去の経験が影響している可能性もあります。ここでは、片側で噛むようになる主な原因について解説します。
歯並びの影響
片側噛みの原因として、歯並びが関係しているケースがあります。
歯が重なっている部分があったり、上下の歯が均等に接触していなかったりすると、左右で噛みやすさに差が生じることがあります。すると、無意識に「噛みやすい側」を選ぶようになり、片側ばかり使う習慣につながることがあります。
また、出っ歯や受け口、噛み合わせのズレがある場合も、一部の歯だけに力がかかりやすくなることがあります。最初はわずかな違和感でも、長く続くことで自然に同じ側を使うようになってしまうケースもあります。
歯並びの影響による片側噛みは、自分では気づきにくいことも多く、「昔からだから普通だと思っていた」という方も少なくありません。
噛みやすさの偏り
左右のどちらかに「噛みやすい」「使いやすい」と感じる差がある場合も、片側噛みにつながることがあります。
たとえば、詰め物や被せ物が入っている歯がある方は、無意識に反対側を使うことがあります。また、過去に痛みがあった側を避けるようになり、そのまま反対側が習慣化してしまうケースもあります。
さらに、歯ぐきの違和感やしみる症状など、小さな不快感があるだけでも、人は自然と楽な側を選びやすくなります。
最初は一時的な行動だったとしても、「こちらのほうが食べやすい」という感覚が続くことで、それが当たり前の噛み方になってしまうことがあります。
過去の違和感
過去に経験したお口のトラブルが影響している場合もあります。
たとえば、むし歯や歯ぐきの痛み、親知らずの違和感などがあったとき、一時的に反対側で噛むことがあります。本来であれば症状が改善したあとに元へ戻ることが多いのですが、そのまま片側だけで噛む癖が残ってしまうケースもあります。
また、過去の歯科治療後に違和感があった場合や、「こっちのほうが安心して噛める」と感じた経験がある場合にも、片側噛みが定着することがあります。
本人にとっては無意識でも、過去の小さな経験がお口の使い方に影響していることは珍しくありません。
片側噛みは「癖だから仕方ない」と思われることもありますが、その背景には歯並びや噛み合わせのバランスが関係していることもあります。まずは原因を知ることが大切です。
噛み合わせの乱れによる影響について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
4.放置した場合の影響

片側だけで噛む癖は、「食事ができているから問題ない」と思われることが少なくありません。しかし、左右どちらか一方ばかりを使う状態が長く続くと、お口全体のバランスに少しずつ変化が起こることがあります。最初は自覚症状が少なくても、時間をかけて歯や顎への負担が蓄積していくケースもあります。ここでは、片側噛みを放置した場合に起こりやすい影響について解説します。
顎への負担
片側だけで噛み続けると、顎の筋肉や関節へかかる負担に左右差が生まれます。
噛む側の筋肉は繰り返し使われるため負担が大きくなり、一方で反対側はあまり使われなくなります。その結果、筋肉のバランスが崩れ、片方だけ疲れやすくなったり、顎のだるさを感じたりすることがあります。
また、顎の動きにも偏りが出る場合があります。長く続くことで「口を開けると音がする」「顎が疲れやすい」「口を大きく開けにくい」といった症状につながるケースもあります。
最初は食事のあとに少し疲れる程度でも、負担が積み重なることで違和感が増えていくことがあります。
歯のすり減り
片側噛みが続くと、一部の歯へ噛む力が集中しやすくなります。
本来は左右の歯でバランスよく力を分散することが理想ですが、片側ばかり使っていると、同じ歯へ繰り返し負担がかかります。その結果、一部の歯だけがすり減ったり、強く当たりやすくなったりすることがあります。
また、歯がすり減ることで噛み合わせのバランスが少しずつ変化し、「以前より噛みにくくなった」「噛む位置が変わった」と感じるケースもあります。
さらに、詰め物や被せ物が入っている場合には、負担が集中することで外れやすくなったり、違和感が出たりすることもあります。
こうした変化は急に起こるものではなく、少しずつ進行するため気づきにくい特徴があります。
顔のバランス
片側だけを長期間使い続けることで、顔まわりの筋肉にも左右差が出ることがあります。
噛む側の筋肉が繰り返し使われることで、長期間の噛み方の偏りがお口まわりの筋肉の使い方へ影響する可能性があります。ただし、顔の左右差には骨格や姿勢、生活習慣など複数の要因が関係します。
もちろん、顔のバランスは骨格や生活習慣などさまざまな要素が関係しているため、片側噛みだけが原因とは限りません。しかし、長期間にわたり左右差が続くことで、お口まわりの使い方に影響することがあります。
片側噛みは、ただの癖のように思えても、少しずつ歯や顎、お顔全体のバランスへ影響する可能性があります。違和感が続く場合には、早めに状態を確認することが大切です。
5.様子見でいいケース

片側だけで噛んでいることに気づくと、「すぐに治療が必要なのでは」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、すべての片側噛みが大きな問題につながるわけではありません。一時的な違和感や体調の変化によって、短期間だけ片側を使いやすくなっているケースもあります。ここでは、比較的様子を見やすいケースについて解説します。
一時的な違和感
一時的な違和感によって片側で噛んでいる場合は、原因が落ち着くことで自然に元へ戻ることがあります。
たとえば、口内炎ができているときや、歯ぐきが少し腫れているときなどは、無意識に反対側を使いやすくなります。また、「その歯で噛むと少し気になる」という小さな違和感でも、人は自然と楽な側を選ぶ傾向があります。
このようなケースでは、原因となっている症状が改善すると、噛み方も徐々に元へ戻ることが多くあります。
ただし、違和感がなくなったあとも同じ側ばかり使っている場合には、一時的なものではなく、習慣として定着している可能性もあります。
疲労や体調による変化
身体の疲れや体調の変化によって、一時的に噛み方が偏ることもあります。
たとえば、睡眠不足やストレスが続いていると、無意識に食いしばりが強くなることがあります。顎まわりの筋肉が疲労すると、「今日は片側のほうが噛みやすい」と感じることがあります。
また、肩や首の筋肉が緊張していると、顎の動きに影響する場合もあります。長時間のスマートフォン操作やデスクワークなどで姿勢が崩れていると、一時的に噛みやすさへ変化が出るケースもあります。
こうした場合は、十分な休息や睡眠を取ることで、自然に改善することがあります。
ただし、疲れるたびに毎回同じ側ばかりで噛んでいる場合には、もともとの噛み合わせや癖が関係している可能性も考えられます。
短期間で戻るケース
比較的様子を見やすいのは、「数日程度で自然に戻る」「毎回同じ症状ではない」「食事に大きな支障がない」といったケースです。
たとえば、「疲れた日だけ片側で噛みやすくなる」「翌日には違和感がなくなっている」という場合には、一時的な筋肉の緊張や身体の状態が関係していることがあります。
また、意識して左右をバランスよく使うことで自然に戻る場合もあります。
ただし、「何週間も続いている」「気づけば毎回同じ側で噛んでいる」「片方の顎だけ疲れる」といった状態は注意が必要です。
自然に改善するケースもありますが、繰り返す場合や以前より気になる場合には、お口全体のバランスを確認することが大切です。
6.注意すべきサイン

片側だけで噛む癖は、自分では気づかないうちに続いていることも少なくありません。最初はただの習慣のように感じていても、歯や顎へ負担が蓄積している場合には、身体がさまざまなサインを出していることがあります。ここでは、片側噛みが続いているときに注意したいサインについて解説します。
片側の疲れ
片側噛みで比較的気づきやすいサインのひとつが、左右どちらかだけが疲れやすくなることです。
たとえば、「食事のあとに右側だけ顎がだるい」「片方の頬だけ疲れる」といった感覚がある場合、噛む力が一方へ偏っている可能性があります。
本来は左右の歯や筋肉がバランスよく使われることで負担が分散されます。しかし、片側ばかり使い続けると、同じ筋肉ばかり働く状態になり、一方へ疲労が集中しやすくなります。
また、朝起きたときに片側だけ顎が重い、口元が疲れているように感じる場合には、睡眠中の食いしばりなどが加わっているケースもあります。
疲れが一時的ではなく繰り返し起こる場合には、単なる癖だけではなく、お口のバランスが関係していることもあります。
噛み方の偏り
食事のときの行動にも、注意したいサインが隠れていることがあります。
たとえば、毎回無意識に同じ側へ食べ物を運んでいる、硬いものは決まった側でしか噛まない、ガムを噛むといつも同じ方向へ移動するなどの行動です。
本人は両方使っているつもりでも、実際には左右差が大きくなっていることがあります。また、「反対側で噛むと違和感がある」「なんとなく使いにくい」と感じる場合もあります。
こうした状態が続いている場合には、歯並びや噛み合わせに原因があるケースも考えられます。
日常の何気ない動作ほど気づきにくいため、自分の噛み方を意識してみることも大切です。
違和感の継続
一時的な片側噛みであれば、数日程度で自然に戻ることもあります。しかし、「ずっと同じ側ばかり使っている」「以前より違和感が増えている」と感じる場合には注意が必要です。
特に、「噛む位置が定まらない」「片方だけ強く当たる」「顎の動きが以前と違う」といった変化がある場合には、お口全体のバランスが崩れている可能性もあります。
また、顎の音、頭痛、肩こりなど、お口以外の症状として現れるケースもあります。「歯とは関係ないと思っていた症状」が、実は噛み方の偏りと関係していたということも少なくありません。
片側噛みは、初期の段階では大きな痛みが出ないこともあります。しかし、小さな違和感が続いている場合には、そのサインを見逃さないことが大切です。
気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。
7.歯科での確認ポイント

片側だけで噛む癖がある場合、「ただの習慣だから大丈夫」と思っていても、実際には噛み合わせや顎の動きに原因が隠れていることがあります。自分では左右均等に噛んでいるつもりでも、無意識のうちに偏りが出ているケースも少なくありません。歯科医院では、単に歯を見るだけではなく、お口全体のバランスを確認しながら原因を探していきます。ここでは、主に確認されるポイントについて解説します。
咬合バランス
まず確認されることが多いのが、上下の歯の接触状態や噛み合わせ全体のバランスです。
本来の噛み合わせでは、左右の歯ができるだけ均等に接触し、噛む力が偏らない状態が理想とされています。しかし、片側噛みが続いている場合、一部の歯だけが強く当たっていたり、左右で接触に差が出ていたりすることがあります。
また、歯並びの乱れがある場合には、もともと噛む力が一部へ集中しやすくなっていることもあります。その結果、「片側のほうが噛みやすい」という感覚につながっているケースもあります。
顎の動き
片側噛みの原因は、歯だけではなく顎の動きに関係している場合もあります。
食事のときに顎を左右へ動かす動作がスムーズに行われていない場合、自然と噛みやすい側へ偏ることがあります。また、顎の筋肉に左右差があると、片側だけ動かしやすくなっているケースもあります。
さらに、顎関節へ負担がかかっている場合には、「口を開けると音がする」「大きく開けにくい」「顎が疲れやすい」といった症状が出ることもあります。
顎の動きの偏りは、自分では気づきにくいため、違和感がある場合には確認することが大切です。
接触状態
歯の接触状態も、片側噛みを確認する重要なポイントです。
たとえば、一部の歯だけが先に当たっている場合、その歯を避けるように反対側で噛む癖がついていることがあります。また、詰め物や被せ物の高さがわずかに合っていないだけでも、「こちら側のほうが噛みやすい」と感じることがあります。
さらに、長期間片側だけで噛んでいると、一部の歯だけがすり減り、さらに噛み方の偏りが強くなるケースもあります。
片側噛みは単なる癖に見えることがありますが、歯・顎・噛み合わせのバランスが関係していることもあるため、総合的な確認が大切になります。
8.改善の考え方

片側噛みは、単純に「左右両方で噛めばよい」という問題ではないことがあります。無理に反対側を使おうとしても、根本的な原因が残っていると再び同じ噛み方へ戻ってしまうケースもあります。大切なのは、なぜ片側ばかり使っているのかを考え、その原因に合わせて改善していくことです。ここでは、片側噛みを改善するための考え方について解説します。
癖の見直し
片側噛みが習慣になっている場合は、まず日常の癖を見直すことが大切です。
たとえば、食事のときに無意識に同じ側へ食べ物を運んでいる方や、ガムをいつも決まった側で噛んでいる方もいます。また、頬杖をつく、横向きで同じ方向ばかり向いて寝るといった習慣も、顎のバランスに影響することがあります。
ただし、無理に「絶対に反対側で噛もう」と意識しすぎる必要はありません。強く意識しすぎることで、かえって顎に負担がかかることもあります。
まずは、自分にどのような癖があるのかを知ることが大切です。日常の中で少し意識するだけでも、偏りに気づきやすくなることがあります。
噛み合わせ調整
片側噛みが続く原因として、歯の当たり方や噛み合わせのバランスが関係している場合もあります。
たとえば、一部の歯だけが強く当たっている状態では、その部分を避けるように片側で噛むことがあります。また、詰め物や被せ物の高さがわずかに合っていないことで、「こちらのほうが噛みやすい」と感じるケースもあります。
こうした場合には、お口全体のバランスを確認することが大切です。
また、食いしばりや歯ぎしりがある方では、一部の歯へ負担が集中していることもあります。歯や顎への負担を減らすことで、噛み方の偏りが改善する場合もあります。
噛みやすさだけで判断するのではなく、原因となっている部分を確認することが重要です。
矯正の可能性
歯並びや噛み合わせの状態が原因になっている場合には、矯正治療が選択肢になることもあります。
歯並びに左右差がある場合や、一部の歯だけが強く接触している場合には、自然と片側だけで噛む習慣がつきやすくなることがあります。こうした状態では、意識だけで改善することが難しいケースもあります。
マウスピース矯正(インビザライン)は、見た目だけでなく、噛み合わせ全体のバランスを考えながら歯並びを整えていく方法のひとつです。歯列の位置や接触状態を整えることで、左右のバランス改善につながる可能性もあります。
もちろん、すべての片側噛みで矯正治療が必要になるわけではありません。しかし、「いつも同じ側で噛んでいる」「以前から違和感がある」という場合には、歯並びや噛み合わせも含めて確認してみることが大切です。
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9.片側噛みを続けることで起こる日常の変化

片側噛みは、初めのうちは食事ができているため、大きな問題として感じにくいことがあります。しかし、同じ側ばかり使う状態が長く続くと、日常生活の中で少しずつ変化が現れることがあります。しかも、その変化はゆっくり進むことが多いため、自分では気づきにくい特徴があります。ここでは、片側噛みが続くことで起こりやすい日常の変化について解説します。
食事中の変化
片側噛みが続くと、食事の際の噛み方に変化が現れることがあります。
たとえば、食べ物を自然と同じ側へ運ぶようになったり、硬いものを特定の側だけで噛んだりすることがあります。本人は無意識で行っているため、「普通に食べているだけ」と感じることも少なくありません。
また、反対側で噛もうとしたときに「噛みにくい」「なんとなく違和感がある」と感じるケースもあります。
さらに、噛む回数が減ったり、うまく噛み切れない感覚が出たりする場合もあります。小さな変化に思えても、こうした状態が続くことで、お口全体の使い方が偏っていく可能性があります。
顎や筋肉への影響
片側だけを繰り返し使うことで、顎まわりの筋肉にも負担が偏りやすくなります。
噛む側の筋肉は繰り返し使われるため、片方だけ疲れやすくなったり、食後に顎のだるさを感じたりすることがあります。一方で、反対側は使う機会が少なくなるため、左右で筋肉の働きに差が生まれる場合もあります。
また、「片方だけ顎が疲れる」「口を開けると違和感がある」と感じる方もいます。
最初は軽い疲れ程度でも、長期間続くことで顎の動きに影響するケースもあります。
気づきにくい身体のサイン
片側噛みの影響は、お口の中だけに現れるとは限りません。
たとえば、肩こりや首まわりの疲れ、頭の重さなどとして感じるケースがあります。「歯とは関係ないと思っていた症状」が、肩や首の疲れなど、さまざまな要因が関係する症状の中には、お口の使い方の偏りが影響している可能性も考えられます。
また、「片側だけ顔が疲れる感じがする」「フェイスラインの左右差が気になる」といった変化を感じる方もいます。
もちろん、こうした症状にはさまざまな原因が考えられます。しかし、何気ない身体のサインが、お口の使い方の偏りを知らせている可能性もあります。
片側噛みは痛みが出にくいことも多いため、こうした小さな変化に気づくことが大切です。
10.見直すべきタイミング

片側噛みは、自分ではなかなか気づきにくい癖のひとつです。痛みがない場合は特に、「食事ができているから問題ない」とそのままになってしまうこともあります。しかし、噛み方の偏りが続いている場合、お口の中では少しずつ負担が積み重なっている可能性があります。違和感が大きくなってからではなく、小さな変化の段階で見直すことが大切です。ここでは、片側噛みを見直すべきタイミングについて解説します。
早期対応のメリット
片側噛みは、初期の段階では大きな症状が出ないことも少なくありません。そのため、「まだ大丈夫」と思って様子を見る方も多くいます。
しかし、小さな違和感の段階で状態を確認することで、原因に気づきやすくなる場合があります。
たとえば、「最近片方ばかり使っている気がする」「反対側で噛みにくい」といった変化は、歯並びや噛み合わせのバランスが関係していることもあります。
また、早い段階で気づくことで、無意識の癖を見直しやすくなるケースもあります。長期間習慣化したあとよりも、改善しやすいことがあります。
痛みが出てからではなく、小さな違和感のうちに確認することが大切です。
負担軽減
片側噛みが続くと、一部の歯や顎へ力が集中しやすくなります。
本来、噛む力は左右に分散されることでバランスが保たれています。しかし、片側だけを使い続けることで、歯のすり減りや顎の疲労につながる場合があります。
また、同じ筋肉ばかり使うことで、片側だけ疲れやすくなったり、違和感が出やすくなったりすることもあります。
噛み方の偏りを早めに見直すことで、お口全体への負担を軽減できる可能性があります。
さらに、日常の食事や会話など、何気ない動作が続けやすくなることにもつながります。
相談の重要性
片側噛みは、自分で原因を判断することが難し
いケースもあります。
単なる癖のように思えても、実際には歯並びや噛み合わせのズレ、食いしばりなどが関係している場合もあります。そのため、「意識して反対側で噛んでいるのに戻ってしまう」というケースも少なくありません。
原因によっては、生活習慣の見直しだけでなく、歯並びや噛み合わせ全体を確認することが必要になる場合もあります。マウスピース矯正(インビザライン)は、見た目だけでなく、噛み合わせ全体のバランスを考えながら歯並びを整える治療方法のひとつです。歯列のバランスが関係している場合には、左右差の改善につながる可能性もあります。
もちろん、すべての片側噛みで矯正治療が必要になるわけではありません。しかし、「ずっと同じ側で噛んでいる」「違和感が続いている」と感じる場合には、一度相談して状態を確認することが大切です。
気づかないうちに続いている癖だからこそ、早めに見直すことがお口の健康を守る第一歩につながります。
噛み合わせの違和感や歯並びのお悩みは、お早めにご相談ください。
神奈川県伊勢原市の
見えない矯正歯科治療専門外来/マウスピース矯正(インビザライン)
『 つじむら歯科医院 伊勢原 』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214
【監修者情報】
つじむら歯科医院グループ総院長 辻村 傑
【略歴】
1993年 神奈川歯科大学 卒業
1995年 つじむら歯科医院 開業
1997年 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008年 神奈川歯科大学生体管理医学講座 薬理学分野大学院
2010年 南カリフォルニア大学卒後研修コース修了
2010年 南カリフォルニア大学客員研究員
2010年 南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012年 ハートフルスマイルデンタルクリニック茅ヶ崎 開業
2012年 UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校卒後研修コース修了
2013年 インディアナ大学 歯周病学インプラント科客員講師
2014年 インディアナ大学医学部解剖学 顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医
2017年 iDHA 国際歯科衛生士学会 世界会長就任
2020年 iACD 国際総合歯科学会 日本支部会長
【所属】
IIPD国際予防歯科学会認定医
日本抗加齢医学会認定医
日本歯科人間ドック学会認定医
日本口腔医学会認定医
セカンドオピニオン専門医
DGZI国際インプラント学会認定医
日本咀嚼学会会員
日本保存学会会員
日本全身咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員
国際歯周内科学研究会会員
日本口腔内科学研究会会員
日本床矯正研究会会員
神奈川矯正研究会会員
日本臨床唾液学会会員
NPO法人歯と健康を守ろう会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
伊勢原市中央保育園学校歯科医
日本食育指導士
健康咀嚼指導士












