コラム

2026.09.28

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたらどうする?歯並びへの影響を解説

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたらどうする?歯並びへの影響を解説

乳歯がまだ抜けていないのに永久歯が生えてくると、「このままで大丈夫?」「歯並びに影響しない?」と心配になる方も多いでしょう。生え変わりの途中でみられることもありますが、状態によっては歯科医院での確認が必要です。
本記事では、原因や対処法、歯並びへの影響、受診の目安について分かりやすく解説します。

1.乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきても大丈夫?

乳歯がまだ抜けていないのに、その後ろや横から永久歯が生えてくると、「このままで大丈夫?」「歯並びが悪くならない?」と心配になる方も多いでしょう。生え変わりの時期にはみられることがありますが、乳歯や永久歯の状態によって対応は異なります。まずは、どのようなケースがあるのか確認していきましょう。

生え変わりの時期にみられることがある

子どもの歯は、乳歯が抜けてから永久歯が生えてくるのが一般的ですが、必ずしもきれいな順番で生え変わるとは限りません。乳歯がまだ残っている状態で、永久歯の一部が見えてくることもあります。

永久歯が生えてくる時期になると、永久歯が乳歯の根を少しずつ吸収し、乳歯がグラグラして抜けていきます。しかし、永久歯が乳歯の真下ではなく少しずれた位置から生えてくると、乳歯の根が十分に吸収されず、乳歯が残ったまま永久歯が見えてくることがあります。

そのため、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたからといって、必ずしも異常があるとは限りません。ただし、乳歯がまったく動かない場合や、永久歯が大きくずれた位置から生えている場合などは、歯科医院で状態を確認したほうがよいこともあります。

乳歯の後ろから永久歯が生えるケース

特に下の前歯では、乳歯が抜ける前に、その内側(舌側)から永久歯が生えてくることがあります。乳歯と永久歯が前後に並んで見えるため、「歯が二重に生えてきた」と驚く保護者の方もいるでしょう。

乳歯がすでにグラグラしている場合は、その後自然に乳歯が抜け、永久歯の位置が変化していくこともあります。乳歯が抜けたあと、舌などの力や顎の成長によって永久歯が歯列に近づいていくケースもあります。

一方で、乳歯がほとんど動いていない、永久歯がかなり内側や外側から生えている、永久歯が並ぶスペースが少ないといった場合には、そのまま様子を見てよいとは限りません。永久歯の生える位置だけでなく、乳歯の状態や歯が並ぶスペースもあわせて確認することが大切です。

まず確認したいポイント

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたことに気づいたら、まず乳歯がどの程度グラグラしているかを確認してみましょう。あわせて、永久歯が乳歯の後ろ・前・横など、どの位置から生えてきているのかもチェックします。

乳歯がグラグラしていて痛みや腫れなどもなければ、生え変わりの経過を確認しながら様子を見るケースもあります。ただし、乳歯がなかなか抜けない場合や、永久歯が大きくずれた位置から生えている場合、食事や噛み合わせに影響が出ている場合などは、一度歯科医院へ相談するとよいでしょう。

見た目だけでは、顎の骨の中にある永久歯の位置や向きまでは分かりません。必要に応じて歯科医院でレントゲン撮影などを行い、乳歯の根や永久歯の状態を確認することもあります。乳歯と永久歯が同時に見えても慌てず、現在の生え変わりの状態を確認することが大切です。

2.乳歯が抜ける前に永久歯が生える原因

乳歯が残っているのに永久歯が生えてくると、「どうして乳歯が抜けなかったの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。乳歯から永久歯への生え変わりには、乳歯の根の吸収や永久歯が生えてくる位置などが関係しています。ここでは、乳歯が抜ける前に永久歯が生える主な原因を解説します。

乳歯の根が十分に吸収されていない

乳歯から永久歯へ生え変わる際には、永久歯が成長しながら口の中へ移動する過程で、乳歯の根が少しずつ吸収されていきます。根の吸収が進むと乳歯を支える部分が少なくなり、次第にグラグラして自然に抜けます。

しかし、乳歯の根の吸収が十分に進んでいないと、永久歯が生え始めても乳歯が残っていることがあります。その結果、乳歯と永久歯が同時に見え、「歯が二重に生えている」ような状態になることがあります。

乳歯がすでにグラグラしている場合は、その後自然に抜けることもあります。一方で、永久歯が見えているにもかかわらず乳歯がほとんど動かない場合には、乳歯の根の状態などを確認したほうがよいこともあります。

永久歯が生えてくる位置・方向の違い

永久歯が乳歯の真下から生えてくれば、乳歯の根の吸収が進みやすくなります。しかし、永久歯が乳歯の位置から少しずれて生えてくると、乳歯の根が十分に吸収されず、乳歯が抜ける前に永久歯が口の中へ出てくることがあります。

特に下の前歯では、乳歯の内側(舌側)から永久歯が生えてくることがあります。乳歯が前に残り、その後ろから永久歯が見えるため、保護者の方が生え変わりの異常ではないかと心配するケースも少なくありません。

生え始めの永久歯は、さらに生えてくる過程で位置や見え方が変化することもあります。ただし、大きくずれた位置から生えている場合や、乳歯がなかなか抜けない場合は、永久歯の位置や向きを歯科医院で確認することが大切です。

顎のスペースが関係することも

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくる背景には、永久歯が並ぶためのスペースが関係している場合もあります。一般的に永久歯は乳歯より大きいため、生え変わりの時期には永久歯がきれいに並ぶためのスペースが必要です。

十分なスペースがない場合、永久歯が乳歯と同じ位置に生えることが難しくなり、内側や外側など、ずれた位置から生えてくることがあります。永久歯が生えたあともスペースが不足していると、歯同士が重なったり、斜めに並んだりする可能性もあります。

ただし、乳歯が抜ける前に永久歯が生えたというだけで、スペース不足や将来の歯並びの問題があるとは判断できません。子どもの顎は成長途中にあり、これから歯列が変化することもあります。乳歯の状態や永久歯の位置だけでなく、顎の成長や歯列全体を確認することが大切です。

3.乳歯の後ろから永久歯が生えてきたらどうする?

乳歯の後ろから永久歯が見えてくると、「すぐに乳歯を抜いたほうがいい?」と迷う方も多いでしょう。対応は、乳歯のぐらつきや永久歯が生えている位置などによって異なります。慌てて抜こうとせず、まずは乳歯と永久歯の状態を確認することが大切です。

乳歯がグラグラしている場合

永久歯が生えてきたときに乳歯がすでにグラグラしている場合は、生え変わりが進んでいる途中と考えられます。乳歯の根が吸収されていくことで、さらに動くようになり、自然に抜けることがあります。

特に下の前歯では、乳歯の内側から永久歯が生えてくることがあります。乳歯が抜けたあと、永久歯が生えてくる過程や舌などの力によって、位置が少しずつ変化するケースもあります。そのため、永久歯が内側から生えたからといって、必ずその位置のままになるとは限りません。

ただし、乳歯がグラグラしていてもなかなか抜けない場合や、永久歯が大きくずれた位置から生えている場合などは、一度歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。乳歯の状態だけでなく、永久歯が並ぶスペースや生える方向も確認することが大切です。

乳歯がほとんど動かない場合

永久歯がすでに見えているにもかかわらず、乳歯がほとんどグラグラしていない場合には、乳歯の根が十分に吸収されていない可能性があります。永久歯が乳歯の真下ではなく、少しずれた位置から生えていることなどが関係する場合もあります。

乳歯が残った状態が続くと、永久歯が本来の歯列からずれた位置に生えてくることがあります。ただし、乳歯が動かないからといって、必ずすぐに抜歯が必要になるわけではありません。永久歯の位置や生え変わりの進み具合によって対応は異なります。

歯科医院では、口の中の状態を確認し、必要に応じてレントゲン撮影などを行って乳歯の根や永久歯の位置を確認します。そのうえで、自然に抜けるのを待つのか、乳歯の抜歯を検討するのかを判断します。

自分で無理に抜かないことが大切

永久歯が生えてきたのを見ると、「乳歯を早く抜いたほうが永久歯がきれいに並ぶのでは?」と考えるかもしれません。しかし、乳歯がほとんど動いていない状態で、家庭で無理に抜こうとするのは避けましょう。

まだ根が残っている乳歯を無理に動かすと、痛みや出血につながることがあります。また、乳歯を抜けば必ず永久歯が正しい位置に並ぶとは限りません。永久歯が生えている位置や歯が並ぶスペースなど、ほかの要因も関係するためです。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた場合は、乳歯のぐらつきや永久歯の位置を確認しながら対応することが大切です。乳歯がなかなか抜けない、永久歯の位置が大きくずれているなど気になる点がある場合は、自己判断で抜こうとせず歯科医院へ相談しましょう。

4.乳歯が抜ければ永久歯は正しい位置に戻る?

乳歯の後ろから永久歯が生えていると、「乳歯が抜ければ自然に正しい位置へ戻る?」と気になる方も多いでしょう。乳歯が抜けたあとに永久歯の位置が変化することはありますが、必ずきれいに並ぶとは限りません。永久歯が並ぶスペースなども含めて確認することが大切です。

舌の力などで位置が変化することも

特に下の前歯では、乳歯が残っている状態で、その内側(舌側)から永久歯が生えてくることがあります。乳歯と永久歯が前後に並んでいると、「このまま二重の歯並びになるのでは?」と心配になるかもしれません。

乳歯が抜けて永久歯の前方にスペースができると、生えてきた永久歯の位置が少しずつ変化することがあります。舌が内側から歯を押す力や、唇など口周りから加わる力の影響を受けながら、永久歯が歯列に近づいていくケースもあります。

ただし、どの程度位置が変わるかには個人差があります。乳歯が抜けたからといって、すぐに永久歯が移動するわけではないため、生え変わりの進み方を確認しながら経過を見ることが大切です。

自然に整うとは限らない

乳歯が抜けたあとに永久歯の位置が変化することはありますが、すべてのケースで自然にきれいな歯並びになるとは限りません。永久歯が大きく内側や外側へずれている場合などは、その位置が残ることもあります。

また、永久歯が斜めに生えている、隣の歯と重なっているなど、生える向きや周囲の歯との位置関係によっても、その後の歯並びは異なります。乳歯が抜けたというだけで、永久歯が正しい位置へ移動すると判断することはできません。

乳歯が抜けたあとも永久歯の位置が気になる場合は、定期的に変化を確認しましょう。時間が経っても位置が大きく変わらない場合や、ほかの歯との重なりが目立つ場合には、歯科医院で相談するとよいでしょう。

歯が並ぶスペースも確認する

永久歯が正しい位置へ並ぶためには、歯が移動できるだけのスペースがあることも重要です。乳歯が抜けても、永久歯に対して歯列のスペースが不足している場合には、永久歯が内側や外側にずれたままになったり、隣の歯と重なったりすることがあります。

特に前歯が生え変わる時期は、これから犬歯や奥歯などの永久歯も順番に生えてきます。そのため、現在見えている前歯だけではなく、これから生えてくる永久歯が並ぶスペースも含めて歯列全体を見ることが大切です。

乳歯が抜けたあとに永久歯がどのように並ぶかは、永久歯の位置や向き、歯が並ぶスペース、顎の成長などによって異なります。「乳歯が抜ければ自然に戻る」と決めつけず、生え変わりの状態を継続して確認し、気になる場合は歯科医院で相談しましょう。

5.乳歯が抜ける前に永久歯が生えると歯並びに影響する?

乳歯が残ったまま永久歯が生えてくると、「このまま歯並びが悪くなるのでは?」と心配になる方も多いでしょう。永久歯の生える位置や歯が並ぶスペースによっては、歯並びに影響することもあります。ここでは、乳歯と永久歯が同時に生えているときに考えられる歯並びへの影響を解説します。

永久歯が内側・外側に生えることがある

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくる場合、乳歯と同じ位置ではなく、内側や外側にずれて生えることがあります。特に下の前歯では、乳歯の後ろ側(舌側)から永久歯が見えてくるケースがあります。

永久歯が内側から生えてきても、乳歯が抜けたあとに位置が変化することがあります。生え変わりの途中では歯列がまだ完成しておらず、永久歯がさらに生えてくる過程や舌などの力によって、歯列に近づいていく場合があるためです。

一方で、永久歯が大きく内側や外側にずれている場合は、その位置のまま生えてくる可能性もあります。永久歯の位置だけでなく、乳歯の状態や歯が並ぶためのスペースも確認することが大切です。

歯が重なって並ぶケース

乳歯が残っている状態で永久歯が生えてくると、一時的に乳歯と永久歯が前後に重なり、二重に並んでいるように見えることがあります。乳歯が自然に抜け、その後永久歯の位置が変化すれば、重なりが目立たなくなるケースもあります。

ただし、乳歯が抜けたあとも永久歯同士が重なっている場合や、隣の歯を避けるように斜めに生えている場合は、永久歯が並ぶスペースが不足している可能性があります。

歯の重なりがあると、歯ブラシが届きにくい部分ができ、磨き残しが生じやすくなることもあります。生え変わりの時期は歯並びが変化しやすいため、永久歯の位置だけでなく、周囲の歯との重なり方も確認しておきましょう。

スペース不足によるガタガタの歯並び

永久歯がきれいに並ぶためには、それぞれの歯が生えるためのスペースが必要です。永久歯に対して歯列のスペースが不足していると、歯がまっすぐ生えることができず、斜めになったり前後に重なったりすることがあります。

このように歯が並ぶスペースが不足し、歯同士が重なったり歯列からずれたりしている状態は「叢生(そうせい)」と呼ばれます。前歯が生え変わる段階では目立たなくても、これから犬歯や奥歯などの永久歯が生えるにつれて、ガタガタした歯並びが目立つようになる場合もあります。

ただし、乳歯が抜ける前に永久歯が生えたからといって、必ず将来の歯並びが悪くなるわけではありません。子どもの顎は成長途中にあるため、歯の生え変わりとともに歯列が変化することもあります。永久歯の重なりやスペース不足が気になる場合は、歯列全体や顎の成長を歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。

歯が重なって生える原因について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

6.乳歯と永久歯が二重に生えているときのセルフチェック

乳歯が抜ける前に永久歯が生えて二重に見えると、「このまま様子を見ても大丈夫?」と判断に迷うこともあるでしょう。そんなときは、乳歯のぐらつきや永久歯が生えている位置、お口の症状などを確認することが大切です。ここでは、ご家庭で確認したいポイントを紹介します。

乳歯がどのくらいグラグラしているか

まず確認したいのが、残っている乳歯のぐらつきです。永久歯への生え変わりが進むと、乳歯の根が徐々に吸収されるため、乳歯は少しずつグラグラするようになります。

永久歯が見えていて乳歯も大きくグラグラしている場合は、生え変わりの途中である可能性があります。その後、乳歯が自然に抜けることもあるため、永久歯が生えてきたという理由だけで慌てて乳歯を抜く必要はありません。

一方で、永久歯がある程度生えているにもかかわらず、乳歯がほとんど動かない場合には注意が必要です。乳歯の根が十分に吸収されていないことなども考えられるため、なかなか抜けない状態が続く場合は歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。

永久歯がどこから生えているか

次に、永久歯が乳歯に対してどの位置から生えてきているのかを確認してみましょう。下の前歯では乳歯の後ろ側(舌側)から永久歯が生え、前後に二重になって見えることがあります。

乳歯が抜けたあとに永久歯の位置が変化するケースもありますが、大きく内側や外側にずれている場合や、隣の歯と重なって生えている場合は、永久歯が並ぶスペースが不足している可能性もあります。

また、左右の同じ種類の歯と比べて生える位置が大きく異なる場合なども確認しておきましょう。家庭では顎の骨の中にある永久歯の位置までは分からないため、生える方向や位置が気になる場合は歯科医院で相談することが大切です。

痛みや腫れ・噛みにくさがないか

乳歯と永久歯の位置だけでなく、痛みや腫れなどの症状がないかも確認しましょう。生え変わりの時期には歯ぐきに違和感を覚えることもありますが、強い痛みが続く、歯ぐきが大きく腫れているといった場合は歯科医院への相談を検討しましょう。

また、食事の際に歯が当たって痛がる、前歯で食べ物を噛み切りにくそうにしているなど、噛むときの様子もチェックしてみてください。永久歯がずれた位置から生えることで、噛み合わせに影響している場合もあります。

セルフチェックは、生え変わりの変化に気づくために役立ちますが、それだけで治療や抜歯が必要かどうかを判断することはできません。乳歯がなかなか抜けない、永久歯が大きくずれている、痛みや腫れなどがある場合は、歯科医院で乳歯と永久歯の状態を確認してもらいましょう。

7.歯科医院を受診したほうがよいケース

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきても、すぐに治療が必要になるとは限りません。しかし、乳歯がなかなか抜けない場合や、永久歯の生える位置、痛みなどによっては歯科医院で確認したほうがよいこともあります。ここでは、受診を検討したい主なケースについて解説します。

乳歯がなかなか抜けない

永久歯が生えてきているにもかかわらず、乳歯がなかなか抜けない場合は、一度歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。特に永久歯がある程度見えているのに乳歯がほとんどグラグラしていない場合は、乳歯の根が十分に吸収されていない可能性があります。

乳歯が残っている理由としては、永久歯が乳歯の真下ではなく、少しずれた位置から生えていることなどが考えられます。乳歯の根に十分な力が加わらず、永久歯が生えてきても乳歯が残ることがあります。

ただし、乳歯が抜けないからといって、必ず抜歯が必要になるわけではありません。乳歯のぐらつきや永久歯の位置、生え変わりの進み具合などを確認し、自然に抜けるのを待つか、抜歯を検討するかを判断します。

永久歯が大きくずれた位置から生えている

乳歯の後ろや横から永久歯が生えること自体は、生え変わりの時期にみられることがあります。しかし、永久歯が大きく内側や外側へずれている場合や、隣の歯と大きく重なっている場合には、歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。

永久歯がずれた位置から生える背景には、生えてくる方向だけでなく、歯が並ぶためのスペース不足が関係していることもあります。乳歯が抜けたあとに永久歯の位置が変化するケースもありますが、スペースが不足している場合は自然にきれいに並ぶとは限りません。

見た目だけでは、顎の骨の中にある永久歯の向きや、これから生えてくるほかの永久歯の状態までは分かりません。必要に応じてレントゲン撮影などを行い、永久歯の位置や歯列のスペースを確認することがあります。

痛みや腫れ・噛み合わせに問題がある

乳歯と永久歯が同時に生えていることに加えて、強い痛みや歯ぐきの腫れなどがみられる場合も、歯科医院への相談を検討しましょう。生え変わりの時期には多少の違和感が出ることもありますが、症状が強い場合や長く続く場合は確認が必要です。

また、永久歯がずれた位置から生えることで、上下の歯がうまく噛み合わなくなる場合もあります。食べ物を噛みにくそうにしている、特定の歯が強く当たって痛がる、噛むときに顎をずらしているといった様子がないかも確認してみましょう。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたからといって、慌てる必要はありません。ただし、乳歯がなかなか抜けない、永久歯の位置が大きくずれている、痛みや腫れ、噛み合わせに気になる点がある場合は、自己判断で様子を見続けず、歯科医院で現在の生え変わりの状態を確認してもらうとよいでしょう。

8.乳歯が抜けない場合は歯科医院で抜歯する?

永久歯が生えているのに乳歯が抜けないと、「歯医者で抜いてもらったほうがいい?」と迷う方も多いでしょう。乳歯の抜歯が必要かどうかは、ぐらつきや永久歯の位置、生え変わりの進み具合などによって異なります。ここでは、抜歯を検討するケースや経過観察について解説します。

抜歯が必要になることがあるケース

永久歯がある程度生えているにもかかわらず、乳歯がほとんど動かずに残っている場合は、乳歯の抜歯を検討することがあります。永久歯が乳歯の真下ではなく、少しずれた位置から生えていると、乳歯の根が十分に吸収されず、そのまま残ることがあるためです。

また、残っている乳歯によって永久歯が生える位置に影響している場合や、永久歯が大きく内側・外側へずれて生えている場合なども、乳歯の状態を確認したうえで抜歯を検討することがあります。

ただし、「永久歯が見えたら乳歯を抜く」というわけではありません。乳歯の根がどの程度残っているのか、永久歯がどこから生えているのかなどを確認し、一人ひとりの状態に合わせて判断することが大切です。

経過観察になるケース

乳歯がすでにグラグラしていて、自然に抜ける可能性がある場合は、すぐに抜歯をせず経過観察になることもあります。永久歯が乳歯の後ろから見えていても、生え変わりが順調に進んでいれば、その後乳歯が自然に抜けるケースがあります。

乳歯が抜けたあと、永久歯がさらに生えてくる過程で位置が変化することもあります。そのため、永久歯が少し内側から生えているという理由だけで、すぐに処置が必要になるとは限りません。

経過観察をする場合でも、そのまま放置するのではなく、乳歯が抜けたか、永久歯の位置がどのように変化しているかを確認することが大切です。なかなか乳歯が抜けない場合や永久歯の位置が気になる場合は、再度歯科医院で確認してもらいましょう。

永久歯の位置を確認して判断する

乳歯を抜歯するかどうかを考える際には、現在見えている乳歯だけでなく、永久歯の位置や生える方向を確認することも重要です。口の中から見える部分だけでは、顎の骨の中にある永久歯の状態までは分かりません。

歯科医院では、乳歯のぐらつきや永久歯の生え方を確認し、必要に応じてレントゲン撮影などを行うことがあります。乳歯の根の状態や永久歯の位置・向きを確認することで、自然に抜けるのを待てるのか、抜歯を検討したほうがよいのかを判断しやすくなります。

また、乳歯を抜歯したからといって、永久歯が必ずきれいな位置に並ぶとは限りません。歯が並ぶスペースや顎の成長なども歯並びに関係します。乳歯が抜けない場合は家庭で無理に抜こうとせず、歯科医院で永久歯の状態まで確認したうえで適切な対応を相談しましょう。

9.永久歯の歯並びが悪くなったら矯正は必要?

乳歯が抜けたあとも永久歯が内側にずれていたり、ほかの歯と重なっていたりすると、「矯正が必要なのでは?」と心配になる方もいるでしょう。しかし、永久歯の位置が気になるからといって、すぐに矯正治療が必要とは限りません。ここでは、矯正を検討するタイミングや判断のポイントを解説します。

すぐに矯正が必要とは限らない

乳歯が抜ける前に永久歯がずれた位置から生えてきても、乳歯が抜けたあとに永久歯の位置が変化することがあります。特に前歯が生え変わる時期は、まだ乳歯と永久歯が混在しており、歯並びが完成しているわけではありません。

そのため、永久歯が少し内側に生えている、前歯が一時的に重なっているといった状態だけで、すぐに矯正治療を始めるとは限りません。永久歯が生えてくる過程や、ほかの歯への生え変わりを確認しながら経過を見ることもあります。

一方で、永久歯が大きくずれている場合や、歯が並ぶスペースが明らかに不足している場合などは、早めに歯並びを確認したほうがよいこともあります。現在の見た目だけではなく、歯列全体の状態から判断することが大切です。

子どもの矯正を始める時期についてについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

生え変わりと顎の成長を確認する

子どもの矯正治療を考える際には、永久歯の位置だけでなく、乳歯から永久歯への生え変わりや顎の成長も確認する必要があります。子どもの顎は成長途中にあり、成長に伴って歯が並ぶスペースや歯列の状態が変化することがあるためです。

また、前歯だけを見るとスペースが不足しているように見えても、これから顎が成長したり、ほかの乳歯が永久歯へ生え変わったりすることで、歯並びの見え方が変化する場合もあります。

そのため、「永久歯がずれて生えたから矯正する」と単純に判断するのではなく、これから生えてくる永久歯の位置やスペース、上下の噛み合わせなども含めて確認することが重要です。定期的に経過を確認することで、必要な場合に適切なタイミングで治療を検討しやすくなります。

歯並びによって矯正を検討するケース

乳歯が抜けたあとも永久歯同士が大きく重なっている場合や、永久歯が歯列から大きくずれた位置に生えている場合、歯が並ぶスペースが不足している場合などは、矯正治療を検討することがあります。

また、歯のガタつきだけでなく、上下の歯がうまく噛み合わない、前歯で食べ物を噛み切りにくいなど、噛み合わせに問題がみられる場合も、歯列全体を確認することが大切です。

永久歯への生え変わりが進み、歯並びの状態によって矯正治療が必要になった場合には、将来的にマウスピース型矯正装置(インビザライン)が選択肢になることもあります。ただし、適した治療方法は歯並びや顎の成長などによって異なるため、歯科医院で相談しながら検討することが大切です。

インビザライン矯正について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

実際に矯正治療を行った症例を見てみませんか?

10.乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきて心配な方へ

乳歯が残っているのに永久歯が生えてくると、「すぐに抜いたほうがいい?」「このまま歯並びが悪くならない?」と不安になるものです。しかし、生え変わりの途中でみられることもあり、対応は乳歯や永久歯の状態によって異なります。最後に、保護者の方が覚えておきたいポイントをまとめます。

慌てて乳歯を抜こうとしない

乳歯の後ろや横から永久歯が見えてくると、「乳歯が邪魔をしているのでは?」と考え、早く抜きたくなるかもしれません。しかし、永久歯が生えてきたからといって、必ずすぐに乳歯を抜く必要があるわけではありません。

乳歯がすでにグラグラしている場合は、生え変わりが進んでおり、その後自然に抜けることもあります。一方、乳歯がほとんど動かない場合には、乳歯の根が十分に吸収されていないことなども考えられます。

特に、まだしっかりしている乳歯を家庭で無理に抜こうとすると、痛みや出血につながることがあります。抜歯が必要かどうかは永久歯の位置などによっても異なるため、自己判断で無理に抜かないようにしましょう。

永久歯の生え方を継続して確認する

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたときは、その時点の状態だけではなく、その後どのように変化しているかを確認することも大切です。乳歯が抜けたあと、永久歯がさらに生えてくる過程で位置が変わることもあります。

乳歯が抜けたか、永久歯が歯列に近づいているか、隣の歯と重なっていないかなどを継続して見ていきましょう。また、これからほかの永久歯も生えてくるため、前歯だけでなく歯列全体の変化を見ることも重要です。

子どもの歯並びは、永久歯への生え変わりや顎の成長とともに変化していきます。今は少しずれて見えていても変化する場合がある一方、スペース不足などによってガタガタした歯並びにつながることもあるため、定期的に確認していきましょう。

気になる場合は早めに歯科医院へ相談する

乳歯がなかなか抜けない、永久歯が大きく内側や外側へずれている、歯同士が重なっているなど、気になる状態がある場合は歯科医院へ相談しましょう。痛みや腫れ、噛みにくさなどがある場合も、早めに状態を確認してもらうことが大切です。

歯科医院では、乳歯のぐらつきや永久歯の生え方、歯が並ぶスペースなどを確認します。必要に応じてレントゲン撮影などを行い、顎の骨の中にある永久歯の位置や向きを確認することもあります。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきても、必ず抜歯や矯正治療が必要になるわけではありません。大切なのは、生え変わりの状態を確認し、お子さんに合った対応を考えることです。「このまま様子を見ても大丈夫?」と迷ったときは、歯科医院で相談しながら永久歯への生え変わりを見守っていきましょう。

 

乳歯・永久歯の生え変わりでお悩みの方へ
お子さまの歯の状態を確認し、必要な対応や治療のタイミングをご案内します。

 

 

 

神奈川県伊勢原市の
見えない矯正歯科治療専門外来/マウスピース矯正(インビザライン)
『 つじむら歯科医院 伊勢原 』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214

 

【監修者情報】
つじむら歯科医院グループ総院長 辻村 傑 

《公式facebookアカウント》

【略歴】
1993年 神奈川歯科大学 卒業
1995年 つじむら歯科医院 開業
1997年 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008年 神奈川歯科大学生体管理医学講座 薬理学分野大学院
2010年 南カリフォルニア大学卒後研修コース修了
2010年 南カリフォルニア大学客員研究員
2010年 南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012年 ハートフルスマイルデンタルクリニック茅ヶ崎 開業
2012年 UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校卒後研修コース修了
2013年 インディアナ大学 歯周病学インプラント科客員講師
2014年 インディアナ大学医学部解剖学 顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医
2017年 iDHA 国際歯科衛生士学会 世界会長就任
2020年 iACD 国際総合歯科学会 日本支部会長

【所属】
IIPD国際予防歯科学会認定医
日本抗加齢医学会認定医
日本歯科人間ドック学会認定医
日本口腔医学会認定医
セカンドオピニオン専門医
DGZI国際インプラント学会認定医
日本咀嚼学会会員
日本保存学会会員
日本全身咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員
国際歯周内科学研究会会員
日本口腔内科学研究会会員
日本床矯正研究会会員
神奈川矯正研究会会員
日本臨床唾液学会会員
NPO法人歯と健康を守ろう会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
伊勢原市中央保育園学校歯科医
日本食育指導士
健康咀嚼指導士

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