歯ぐきの異変、それは「歯周病」の始まりかもしれません

「歯みがきで出血する」「歯が浮くような感じがする」「口臭が気になる」。これらは、単なる体調不良や加齢のせいと思われがちですが、実は歯周病の初期サインかもしれません。特に注意すべきは、痛みがほとんどないまま進行する「サイレントディジーズ」であるということ。ここでは、見逃されがちな異変の正体と、初期段階での気づきの重要性を解説します。
歯みがきで出血するのは正常?
歯みがきをしたときに、歯ぐきから血が出た経験はありませんか?「力を入れすぎたのかな」「歯ぐきが弱ってるだけ」と見過ごしてしまう方も多いかもしれません。しかし、実はこれ、歯周病の初期症状かもしれません。
健康な歯ぐきは、少々強く磨いたくらいでは出血しません。出血があるということは、歯ぐきが炎症を起こしているサイン。初期段階では痛みがほとんどないため気づきにくいのですが、歯周病はこのような小さな異変から静かに始まります。
「痛くないから大丈夫」が一番危ない
歯周病は「サイレントディジーズ(静かなる病気)」と呼ばれるように、自覚症状がほとんどないまま進行するのが特徴です。歯ぐきの腫れや出血、口臭、歯の浮いたような感覚があっても、痛みがなければつい放置してしまいがちです。
しかし、その間にも病気は進行しています。歯を支える骨がじわじわと溶かされ、やがて歯がグラつくようになり、最悪の場合は抜け落ちてしまうこともあります。「痛くないから様子を見よう」と放っておくことが、歯を失う一番の原因になりかねません。
サイレントディジーズ=静かに進む病気の正体
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(細菌のかたまり)が原因で起こります。このプラークが歯ぐきに炎症を引き起こし、さらに進行すると歯の根の奥深くにまで菌が入り込み、歯を支えている骨(歯槽骨)を少しずつ溶かしていきます。
初期には出血や腫れなど軽い症状しか現れませんが、中等度・重度になると、歯がグラグラと揺れるようになり、最終的には抜歯が必要になることもあります。こうした進行はゆっくりと静かに起こるため、患者さん自身が気づかないまま悪化してしまうのです。
異変に気づいたら、すぐにチェックを
「歯ぐきからの出血」「口臭が強くなった」「歯が浮く感じがする」などの症状があれば、それは歯周病のサインかもしれません。こうした異変は自然に治ることはなく、放置すればするほど状態は悪くなります。
歯周病は、早期発見・早期治療がとても重要な病気です。もし思い当たる症状がある方は、歯科医院で一度しっかりとチェックを受けてみてください。
お口の健康、今すぐチェックしませんか?
歯周病の本当の原因とは?

歯周病は単なる汚れの蓄積だけが原因ではありません。細菌のかたまりであるプラーク、体調や生活習慣、免疫状態などが複雑に絡み合って起こる「慢性炎症性疾患」です。さらに、糖尿病などの全身疾患とも深く関わっていることがわかってきました。ここでは、見逃されがちな本当の原因と、全身との関係性について詳しく見ていきます。
歯石とプラークが引き起こす慢性炎症
歯周病の一番の原因は、歯の表面や歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)にたまるプラークです。プラークとは、細菌のかたまりのことで、毎日の歯みがきで取り除かないと、48時間ほどで石のように固くなり「歯石」に変わります。歯石は歯ブラシでは取れず、歯科医院で専用の器具を使わないと除去できません。
プラークの中には何百種類もの細菌が存在しており、その中には歯周病の原因菌も含まれています。これらの細菌が歯ぐきに炎症を起こし、放っておくと炎症が歯の根っこや骨にまで広がっていきます。初期の段階では「歯ぐきが赤く腫れる」「出血する」といった症状が見られますが、進行すると歯がグラグラするようになり、やがて抜け落ちてしまうこともあります。
生活習慣病としての側面もある
歯周病は単なる口の中の病気ではありません。実は、糖尿病・心疾患・脳梗塞・認知症・早産など、全身の病気と深く関係していることがわかっています。特に糖尿病とは相互に悪影響を及ぼす関係にあり、歯周病があると血糖コントロールが悪くなることが多く、逆に糖尿病があると歯周病が悪化しやすいのです。
また、喫煙やストレス、睡眠不足といった生活習慣も、歯周病の進行リスクを高めます。タバコに含まれるニコチンは血流を悪くし、歯ぐきの免疫力を低下させます。そのため、喫煙者は非喫煙者に比べて、歯周病にかかる確率も、進行スピードも高いといわれています。
このように歯周病は、日々の生活習慣や体の状態とも密接に関わっている慢性疾患のひとつとして捉えることが大切です。
放置すれば歯を失うだけではない
歯周病が進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けていきます。骨が失われると、どれだけ歯が健康でも支える力が弱くなり、グラグラと揺れはじめ、最終的には抜歯が必要になるケースもあります。一度失った骨は、自然に再生することはほとんどありません。
さらに、歯を1本失うと、それをカバーしようと周囲の歯にも負担がかかり、連鎖的に歯を失ってしまうことがあります。つまり、1本の歯ぐきの異変を見過ごすことが、将来的に「総入れ歯」につながるリスクにもなりかねないのです。
また近年では、歯周病菌が血流に乗って全身をめぐることで、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを高める可能性があるとも報告されています。お口の健康を守ることが、全身の健康にもつながるという認識が広がっています。
実際に歯周病を治療した方の症例をご覧ください。
保険治療では治りきらない?従来の歯周病治療の限界

「歯石を取ったのに、すぐ再発する」「毎回クリーニングだけで終わる」。こうした経験をしたことはありませんか?それは、従来の保険内治療が歯ぐきの炎症を抑えることには効果的でも、根本原因を除去するには不十分だからかもしれません。ここでは、スケーリングやルートプレーニングの限界、再発を繰り返す理由について具体的にご紹介します。
スケーリング・ルートプレーニングの役割と限界
歯周病の基本的な治療として、保険診療では「スケーリング」や「ルートプレーニング」が行われます。スケーリングは歯ぐきの表面に付着した歯石やプラークを除去する処置で、ルートプレーニングは歯ぐきの中にある歯の根の表面を滑らかに整えて、再び汚れがつきにくくするものです。
これらの処置は初期の歯周病に対しては一定の効果がありますが、実際には「治る」というよりは「炎症を落ち着かせる」レベルにとどまることが多く、根本的な原因にはアプローチしきれていません。
なぜ再発するのか?原因にアプローチできていない現実
歯周病は、ただ汚れを取るだけでは再発を防ぐことができません。たとえ歯石を取っても、患者さん自身の生活習慣や体質、口腔内の細菌バランスなどが変わらなければ、またすぐに炎症が起こってしまいます。
とくに保険治療では「時間」「回数」「内容」に制限があるため、患者さん一人ひとりに合わせたカスタマイズ治療が難しく、深い歯周ポケットに潜む細菌や、歯ぐきの内側で進行している炎症に対しては十分な対応ができないことがあります。
そのため、一度良くなっても数ヶ月後にはまた症状がぶり返す…というケースも少なくありません。
「掃除だけ」では根本解決にならない
従来の保険内治療では、歯周病を完治させるというよりは、悪化を食い止めることが主な目的です。表面的な汚れを取り除いて炎症を一時的に抑えることはできても、原因菌を特定して除去したり、患者さんのブラッシング習慣を改善したり、生活習慣まで深く関わるような根本的な治療には踏み込めません。
また、歯科衛生士が長時間かけてケアを行うことも保険制度の枠では難しく、必要なアドバイスやサポートも十分に行えないことがあります。
その結果、多くの患者さんが「定期的に通っているのに、なかなか治らない」「毎回掃除して終わるだけ」と感じてしまうのです。
歯周病治療の新常識、「THP(トータルヘルスプログラム)」とは

「掃除してもすぐ戻る」「一生つきあうしかない」。そんな歯周病への考え方を変える治療法、それがTHPです。THP(トータルヘルスプログラム)は、歯科と医科の視点を融合させ、生活習慣・体質・細菌環境まで総合的にアプローチする、新しい根本治療の考え方です。ここでは、その全体像と特徴を解説します。
THPが目指すのは根本から治す治療
従来の歯周病治療は「掃除して終わり」が基本でしたが、症状を一時的に抑えるだけでは再発を繰り返すという問題がありました。そこで登場したのが、歯周病の根本原因にアプローチする「THP(Total Health Program)」という新しい治療コンセプトです。
THPは、歯周病の進行を抑えるだけでなく、患者さん自身の体質や生活習慣、口腔内の細菌環境など多角的な視点からアプローチし、再発させないための仕組みを構築します。歯ぐきの炎症を抑えるだけでなく、再発の原因まで取り除くことを目的としています。
お口の中だけでなく、全身の健康から見直すアプローチ
歯周病は、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの全身疾患と関係があることがわかっています。THPでは、口の中だけを診るのではなく、全身の健康状態も視野に入れながら治療方針を立てていきます。
たとえば、喫煙の習慣がある方には禁煙支援を行い、糖尿病がある方には内科との連携を取りながら歯周病治療を進めていきます。血液検査や生活習慣のカウンセリングを通じて、患者さん自身が自分の健康に向き合うきっかけにもなります。
このように、THPは歯科という枠を超えて、全身の健康づくりをサポートする包括的な医療です。
チームで支えるからこそ、続けられるTHPのサポート体制
THP(トータルヘルスプログラム)では、歯周病の進行を抑えるだけでなく、再発を防ぎ、患者さんの健康を長期的にサポートするために、歯科医師と歯科衛生士が密に連携する「チーム医療」体制を整えています。
当院では、院長である歯科医師が治療の中心となり、初診からメンテナンスまで、患者さま一人ひとりの口腔内の変化を継続的に把握できるよう、スタッフ全体で診療内容を共有しています。毎回必ず同じ衛生士が担当するわけではありませんが、診療記録や患者さまの特徴をチーム内で共有することで、どのスタッフが担当しても質の高いケアを提供できる仕組みになっています。
歯ぐきの腫れの変化や磨き残しの部位、セルフケアの習慣など、細かな点にも注意を払いながら診療を進行しています。「前回より出血が減ってきましたね」「この部分のブラッシングが改善されていますね」といった前向きな声かけは、患者さまのモチベーション維持にもつながり、治療を継続しやすい雰囲気づくりにも貢献しています。
また、THPでは、患者さんが主体的に健康を守れるよう、一方的な指導ではなく対話を重視したサポートを行っています。日々のブラッシングの工夫や、生活スタイルに合わせたケア方法の提案など、無理なく続けられる実践的なアドバイスが好評です。歯科衛生士は、歯周病ケアのプロフェッショナルとして、日常生活のなかで実践できる小さな行動の積み重ねをサポートします。
このように、つじむら歯科医院のTHPでは、歯科医師と衛生士が連携し合うことで、患者さまが安心して長く通える診療体制を実現しています。
THPを導入した患者さまの変化をご覧ください。
精密検査でわかる「あなたの歯周病リスク」

歯周病治療を成功させるために重要なのは、「正しい診断」と「原因の特定」。THPでは、歯周ポケットの深さだけでなく、CTや細菌検査などを駆使して、目に見えないリスクを見える化します。ここでは、具体的な検査内容と、それに基づいたオーダーメイドの治療計画の流れをご紹介します。
CT・歯周ポケット検査などの先進的検査とは
歯周病は目に見える症状だけで判断するのが難しい病気です。そのため、正確な診断には精密な検査が欠かせません。
代表的な検査のひとつが「歯周ポケット検査」です。専用の器具(プローブ)を使って、歯と歯ぐきの境目の深さを測定します。健康な歯ぐきであればポケットは1~3mm程度ですが、歯周病が進行すると4mm以上になり、さらに出血や膿がある場合は重症化のサインです。
また、歯科用CTを活用することで、従来のレントゲンでは見えにくかった歯槽骨の状態や歯の根の形、炎症の広がりを立体的に把握することが可能になります。これにより、見逃されがちなリスクを早期に発見できるようになりました。
細菌検査による原因菌の特定がカギ
歯周病の原因は「細菌感染」です。口の中には数百種類以上の細菌が存在しますが、その中で特に悪さをする「歯周病原性菌(レッドコンプレックス)」と呼ばれる菌がいることがわかっています。
THPでは、唾液や歯ぐきの中から細菌を採取し、どの菌がどのくらい存在するかを調べる「PCR検査」や「培養検査」などを行うことがあります。これにより、目に見えない原因を見える化し、個人ごとの細菌バランスに合わせた治療ができるようになります。
たとえば、抗菌薬の選択や洗口剤の使い分け、除菌のための歯周内科的アプローチなど、従来の同じ治療を全員にというスタイルではなく、あなただけの治療を提供できるようになります。
あなた専用の治療計画が立てられる時代へ
これらの検査結果をもとに、THPでは患者さんごとに専用の「治療計画書」を作成します。歯ぐきの状態、歯を支える骨の量、細菌の種類、生活習慣まで含めた総合的な分析により、いつ・どこを・どのように治療していくのかを明確にした「見える治療」を進めていきます。
また、治療計画は一度きりではなく、定期的な検査により状態の変化を見ながら、必要に応じて見直していきます。そのため、「今どうなっているのか」「あと何回通えばいいのか」といった不安も解消されやすく、患者さん自身が治療の目的やゴールを理解した上で取り組むことができます。
体質・生活習慣まで見直すTHPの指導内容

歯周病を再発させないためには、「歯の治療」だけでは不十分。THPでは、患者さんの喫煙習慣・食生活・ストレス・睡眠状況までを見直し、生活そのものにアプローチするのが特徴です。ここでは、その実践的なサポート内容と、患者さんとともに取り組む姿勢をご紹介します。
喫煙・食習慣・ストレスが歯周病に与える影響
歯周病は「細菌感染」が主な原因ですが、その進行には個人の体質や生活習慣が大きく関係しています。特に喫煙は、歯周病の発症・悪化に深く関わっており、タバコを吸う人は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく、治療の効果も出にくいことが分かっています。ニコチンは血流を悪化させ、歯ぐきの抵抗力を弱めるため、炎症が進行しやすくなるのです。
また、糖質の多い食生活も歯周病菌の栄養源となり、口腔内の環境を悪化させます。さらに、ストレスが高まると免疫機能が低下し、身体が炎症を抑えきれなくなることもあります。睡眠不足や過労なども歯周病のリスク要因です。THPでは、こうした生活習慣や体質に目を向けたアプローチを行い、再発しない身体環境を整えていきます。
患者参加型の生活習慣改善プログラム
THPの特徴のひとつが、「患者自身が主体となって治療に取り組む」という考え方です。歯科医院での処置だけに頼るのではなく、日常生活の中で自分でコントロールできることを見つけ、改善していくことが重要です。
たとえば、禁煙サポートや間食の見直し、ストレスマネジメント、正しいブラッシング習慣の指導などが行われます。必要に応じて、医科との連携による糖尿病や高血圧の改善支援がなされることもあります。
一方的な指導ではなく、患者さんと話し合いながら無理なく継続できる方法を一緒に見つけていくスタイルのため、「やらされている」のではなく「自分ごと」として意識しやすいのが特徴です。
口腔ケアを習慣化するためのサポート
歯周病の再発を防ぐためには、日々のセルフケアを高いレベルで継続することが欠かせません。しかし実際には、正しい方法がわからないまま自己流で続けている方が多く、十分に磨けていないケースも多く見られます。
THPでは、歯科衛生士が定期的にブラッシングやフロス、歯間ブラシの使い方を指導し、患者さんに最適なケア方法を一緒に探していきます。
また、専用のチェックシートを使って歯ぐきの状態やケアの達成度を記録し、見える化することでモチベーションの維持にもつなげています。
「今日からできること」を一緒に見つけるサポートがあることで、患者さんは無理なく口腔ケアを習慣化でき、治療の効果を長く保つことができるのです。
チームで支えるからこそ、続けられるTHPのサポート体制

「続けられない」「途中であきらめてしまう」。そんな声に応えるのが、つじむら歯科医院のTHPチーム体制です。歯科医師と衛生士が密に連携し、診療内容を共有しながら、患者さんの状態にあわせた継続支援を行っています。ここでは、チーム体制の実際と、モチベーションを保つ工夫をご紹介します。
歯科医師を中心に、継続的な診療体制を構築
THP(トータルヘルスプログラム)では、歯周病の原因を根本から見つめ直し、長期的に歯ぐきの健康を守るための継続的なケアが欠かせません。つじむら歯科医院では、院長である辻村先生が治療の中心となり、歯科衛生士と連携しながら診療を進める体制を整えています。初診からメンテナンスに至るまで、患者さま一人ひとりの状態を共有し、スムーズで一貫性のある治療を実現しています。
衛生士と連携し、細かな変化にも対応
当院では、常に同じ歯科衛生士が担当するわけではありませんが、毎回の診療で前回の記録や患者さまの特徴をチーム内でしっかりと共有しています。そのため、歯ぐきのちょっとした腫れの変化や、ブラッシングの癖といった細かな点にも気づきやすく、患者さまに寄り添った対応が可能です。「前回より良くなっていますね」「ここの磨き残しが改善されましたね」といった声かけは、患者さまの安心感とモチベーションにもつながっています。
無理なく続けられる仕組みがあるから、長く通えるTHP
THPを成功させるためには、医院での処置だけでなく、患者さまご自身が無理なく続けられる仕組みづくりが欠かせません。つじむら歯科医院では、生活スタイルやケアの習慣に合わせて、継続しやすいケア体制を整えています。
たとえば、「フロスは週に3回からでもOK」「まずは夜の歯みがきを丁寧に」など、小さなステップから始められるアドバイスを行っています。習慣化を支援するチェックシートや、達成感を実感できる記録システムも取り入れ、モチベーション維持をサポートしています。
「完璧にできないから続かない」のではなく、「自分のペースで少しずつ続けられる」ように、スタッフ全員で一人ひとりに寄り添った提案を行っているのが特徴です。
その結果、通院が苦にならず、前向きにケアに取り組む患者さまが増えており、「続けられるから成果が出る」という好循環が生まれています。
安心して相談できる環境づくり
THPは数か月〜年単位での通院が必要になることもあります。だからこそ、患者さまが気軽に質問・相談できる雰囲気づくりも大切にしています。つじむら歯科医院では、診療のたびに「気になることはありませんか?」とお声がけし、小さな疑問や不安も見逃さず、スタッフ全体で丁寧に対応しています。
話しやすく、相談しやすい空気が、患者さまの治療継続を後押しします。
歯周病は治すから守る時代へ

一度よくなった歯周病も、放置すれば再発してしまう――それが歯周病の怖さです。
THPでは、治療後こそが本番と考え、再発を防ぐメンテナンスの仕組みを整えています。ここでは、歯の寿命を延ばすために必要な定期ケアと、その効果について解説します。
治療後の再発を防ぐメンテナンスの重要性
歯周病は一度治療したら終わり、という病気ではありません。症状が落ち着いても、ケアを怠るとすぐに再発する性質があります。特に、歯周病の原因であるプラーク(細菌のかたまり)は、毎日のブラッシングだけでは完全に除去しきれないため、治療後も継続的な「メンテナンス」が欠かせません。
THPでは、治療後に必ず定期的なチェックとケアを行う「メンテナンス期」が設けられており、再発の予防と長期的な口腔内の安定を目指します。数ヶ月ごとに衛生士が専門の機器で歯ぐきの状態を確認し、汚れをリセットすることで、歯を守る仕組みが整っているのです。
定期的なプロケアが歯の寿命を延ばす
自宅でのセルフケアはもちろん大切ですが、それだけでは限界があります。歯と歯ぐきの境目、歯間部、深い歯周ポケットなどには、どうしても磨き残しが生じやすく、そこに細菌がたまると再び炎症が始まってしまいます。
そこで必要になるのが、歯科衛生士による「プロフェッショナルケア」です。専用の器具を使って、普段の歯みがきでは届かない部位の汚れまで徹底的に除去し、清潔な状態を保ちます。また、口腔内の写真やポケット検査などを通じて、前回からの変化も把握し、必要に応じてケア方法を見直すことができます。
この点検とメンテナンスの習慣を身につけることで、歯の寿命が大きく延び、年齢を重ねても自分の歯で噛む生活を続けられる可能性が高まります。
生涯自分の歯で食べるために必要なこと
歯を失う原因の多くは、歯周病とむし歯です。とくに歯周病は、40代以降で急激に進行しやすくなり、「気づいたら歯がグラグラしていた」というケースも少なくありません。しかし、きちんとケアを継続していけば、歯周病はコントロールできる病気です。
THPでは、治療だけでなく、その後の人生を見据えた予防の体制が整っており、「今ある歯を守る」ことに本気で取り組んでいます。必要なのは、年に数回のメンテナンスと、日々の丁寧な歯みがき。これを継続できるかどうかが、10年後・20年後の口の中に大きな差を生むのです。
痛くなってから歯科医院に駆け込む時代から、痛くなる前に予防する時代へ——それが、これからの歯周病対策の基本です。
歯周病治療で変わる「人生の質(QOL)」

歯ぐきが健康になると、「噛める」「話せる」「笑える」といった当たり前の日常が変わります。治療によって変化するのは口腔内だけではなく、人生そのものの快適さなのです。ここでは、患者さんが実感しやすい具体的な変化や、得られる安心感をご紹介します。
よく噛めることで変わる食事の楽しみ
歯周病が進行すると、歯がグラついて硬いものが噛めなくなったり、歯ぐきに痛みや違和感を覚えたりと、食事そのものがストレスになります。「食べたいのに噛めない」「ゆっくり食べないと歯が痛む」といった不満が重なれば、食事の楽しみが失われるだけでなく、栄養の偏りや食欲不振にもつながります。
歯周病治療をしっかり受け、口腔内の環境が安定すれば、自然にしっかり噛めるようになります。そうなると、味わって食べる余裕が生まれ、食事の喜びや楽しみが戻ってきます。お肉やおせんべい、フランスパンなど、「噛む力」が必要な食べ物も安心して食べられるようになり、食生活の満足度が大きく変わります。
口臭や歯のぐらつきがなくなる安心感
歯周病は、見た目に出にくい病気ですが、「なんとなく口臭が気になる」「しゃべっているときに歯が揺れる感覚がある」など、本人にとっては大きな不安やストレスになります。特に口臭は、仕事中の会話や人と接するときに自信を失わせる原因になりがちです。
歯周病治療を受けることで、これらの不安は確実に軽減されます。歯ぐきの炎症が治まると、出血や膿のにおいも抑えられ、口の中がスッキリと快適に保てるようになります。また、歯のぐらつきが改善されると、食事や会話の際の違和感がなくなり、自然な笑顔や会話を取り戻すことができます。
健康な歯ぐきがもたらす自信と笑顔
口元は人の印象を大きく左右します。歯ぐきが腫れていたり、出血していたり、歯が不揃いだったりすると、「見られたくない」「笑うのが恥ずかしい」と感じる方も少なくありません。ですが、歯ぐきがきれいに引き締まり、歯が安定してくると、口元に対するコンプレックスが自然と減っていきます。
口腔内の健康が整うことで、自信を持って笑えるようになり、表情も明るくなります。これは、見た目の変化だけではなく、気持ちの面でも大きな前向きな変化をもたらします。実際に、治療を終えた患者さんの中には「人前で話すのが楽になった」「鏡を見るのが嬉しくなった」と話される方も多くいらっしゃいます。
歯周病の治療は、単に歯を守るだけでなく、自分自身の生活の質(QOL)を大きく向上させるための一歩です。
歯を守るために、まずは「今」受診を

「まだ大丈夫」と思っているうちに、歯周病はじわじわと進行していきます。早期の行動こそが、歯を守る最大のカギ。ここでは、「受診するべき症状」と「つじむら歯科医院でできること」、そしてはじめの一歩の踏み出し方についてご案内します。
こんな症状があれば早めの相談を
歯周病は、痛みが出にくく進行に気づきにくい病気です。だからこそ、「違和感」のうちに行動することがとても大切です。以下のような症状がある方は、早めの受診をおすすめします。
- ・歯みがきのときに歯ぐきから血が出る
- ・歯ぐきが赤く腫れている
- ・歯が浮いたような感じがする
- ・口臭が気になるようになった
- ・歯がグラグラする気がする
- ・硬いものが噛みにくい
これらのサインは、歯周病が始まっている可能性があります。放っておいても自然に治ることはありません。症状が軽いうちに治療を始めれば、歯ぐきや骨へのダメージを最小限に抑えられ、治療期間や費用も少なくて済みます。
無料相談やカウンセリングの活用を
「いきなり治療を始めるのは不安」「まずは自分の状態を知りたい」という方も多いかと思います。そういった方には、無料相談やカウンセリングの活用をおすすめしています。
当院では、専門の歯科衛生士が現在の症状やお悩みを丁寧にヒアリングし、必要に応じて検査や今後の方針をわかりやすくご案内しています。
「どんな治療をするのか」「費用や期間はどのくらいかかるのか」「通院ペースは?」など、気になることがあれば何でもご相談いただけます。相談だけでももちろん大丈夫です。
歯周病治療に不安を感じている方こそ、まずは小さな一歩から始めてみてください。
将来の歯を守るための一歩を踏み出そう
歯を失ってから「もっと早く来ればよかった」とおっしゃる患者さんは少なくありません。けれど、どれだけ進行していても、今から始めることで変えられる未来があります。
THP(トータルヘルスプログラム)では、一人ひとりの状態や生活スタイルに合わせた、オーダーメイドの歯周病治療を提供しています。「今の自分にできること」を一緒に見つけながら、無理なく続けられるサポート体制が整っているので、歯医者が苦手な方でも安心して通っていただけます。
「今はまだ大丈夫」と思っているその時が、治療開始に最も適したタイミングです。ご自身の歯を長く健康に保つために、今日この瞬間から行動を始めてみませんか?
気になる症状がある方は、まずは無料カウンセリングから!
伊勢原市にある再発率0%を追求した見えない非抜歯専門クリニック
『 つじむら歯科医院 』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214
【監修者情報】
つじむら歯科医院グループ総院長 辻村 傑
【略歴】
1993年 神奈川歯科大学 卒業
1995年 つじむら歯科医院 開業
1997年 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008年 神奈川歯科大学生体管理医学講座 薬理学分野大学院
2010年 南カリフォルニア大学卒後研修コース修了
2010年 南カリフォルニア大学客員研究員
2010年 南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012年 ハートフルスマイルデンタルクリニック茅ヶ崎 開業
2012年 UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校卒後研修コース修了
2013年 インディアナ大学 歯周病学インプラント科客員講師
2014年 インディアナ大学医学部解剖学 顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医
2017年 iDHA 国際歯科衛生士学会 世界会長就任
2020年 iACD 国際総合歯科学会 日本支部会長
【所属】
IIPD国際予防歯科学会認定医
日本抗加齢医学会認定医
日本歯科人間ドック学会認定医
日本口腔医学会認定医
セカンドオピニオン専門医
DGZI国際インプラント学会認定医
日本咀嚼学会会員
日本保存学会会員
日本全身咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員
国際歯周内科学研究会会員
日本口腔内科学研究会会員
日本床矯正研究会会員
神奈川矯正研究会会員
日本臨床唾液学会会員
NPO法人歯と健康を守ろう会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
伊勢原市中央保育園学校歯科医
日本食育指導士
健康咀嚼指導士